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#359(2010.1.16 OA)

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本当に、今年はもうならない!

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予防はまず知ることから!新型インフルエンザに関する数々のギモンを、池上彰さんが解説!

ゲストに北斗晶さんをお迎えした今週のスマステーション。特集は『新型インフルエンザ素朴なギモン』です。昨年からことしにかけて、世界中で猛威を振るった新型インフルエンザ。厚生労働省によれば、昨年12月以降、医療機関を受診する方の数は減少傾向にあるようですが、いまだ終息には至っておらず、新たな感染拡大の可能性もあることから、まだまだ警戒が必要なのは言うまでもありません。我らが香取編集長も、年明け早々インフルエンザでダウンし、先週のスマステーションからようやくお仕事に復帰されたばかり。誰よりもその辛さを実感しているひとりなのです。
インフルエンザを引き起こす原因は、インフルエンザウイルスです。大きさ0.1マイクロメートルと、電子顕微鏡でやっと見られるくらいの大きさですが、鼻やのどなどから入ってきたこのインフルエンザウイルスは、のどの奥の粘膜に張り付いて増殖していきます。その増殖スピードは、体内に1個のウイルスが入ったら24時間後には100万個以上になるといわれているのです。ウイルスは人間の体内に入って、数千万個から1億個くらいまで増えると症状が出るといわれていますので、発症から2日目あたりで高熱が出る、というわけです。新型インフルエンザは、その名の通り、Aソ連型、A香港型といった季節性のインフルエンザとはまったく違うタイプのウイルスだったために、ほとんどの人が免疫を持っておらず、あっという間に全世界に広まりました。番組では、分かりやすいニュース解説でおなじみの池上彰さんの話を軸に、こうした新型インフルエンザの基礎知識から、抗インフルエンザ薬『タミフル』の効果、そして一番重要なうがい・手洗いといった予防方法の効果についても具体的にご紹介しました。新型、季節型に限らず、インフルエンザは、感染した人がせきやくしゃみなどをして、そのツバなどが鼻や口から入って感染する「飛まつ感染」がよく知られています。くしゃみの飛距離は、一般的に2m程度。1回のくしゃみに含まれるウィルスの数は、数百万個といわれています。そうしたウイルスが付着したドアノブなどを触ったりすることで、感染してしまうわけです。ですから、マメなうがいと手洗いが大事なのです。池上さんによれば、さらに顔も洗えばより効果的だそうですので、みなさんも是非、実践してみてください。
次週1月23日放送は『2010年ヒット予測 ベストセレクション』をお送りします。ゲストは土田晃之さんです。お楽しみに!

一時期の猛威は少しおさまったものの、依然、発症拡大の可能性を秘めている新型インフルエンザ。最悪の場合、死に至ることもあるインフルエンザとは、いったいどんな病気なの?効果的な予防はあるの?かかったらどうすればいいの?そんなギモンを、おなじみの池上彰さんが、丁寧に解説してくれます。

監修:東京医科大学微生物学講座 主任教授 松本哲哉


スマステーション特別企画
『池上彰さんが分かりやすく解説!新型インフルエンザの素朴なギモン』


新型インフルエンザのギモン 基礎知識編

新年早々、香取さんも感染したとみられる新型インフルエンザ。これまでの患者数は、国内だけでもなんと1800万人以上といわれています。そもそも、インフルエンザとは、どんな病気なのでしょうか?


<インフルエンザとは?>

過去には、一冬だけで3万人以上の方がインフルエンザが原因で亡くなったこともあるのです。そんなインフルエンザを引き起こす原因が、インフルエンザウイルス。大きさ0.1マイクロメートルと、電子顕微鏡でやっと見られるくらいの大きさのウイルスが、体内に侵入、増殖して感染していくのです。鼻やのどから入ってきて、のどの奥の粘膜に張り付いて増殖していくウイルスが外から体内に入るまでにかかる時間は、およそ20分。ちなみに、体内に1個のウイルスが入ったら、24時間後には100万個以上になるといわれています。ウイルスは人間の体に入って、数千万個から1億個くらいまで増えると症状が出るといわれていますので、発症から2日目あたりで高熱が出る、ということなのです。また、よく耳にする「潜伏期間」とは、ウイルスが体内に入って増殖してから症状がでるまでの期間のこと。新型でも、感染してから数日の「潜伏期間」を経て症状が出るといわれています。そんな新型インフルエンザの代表的な症状といえるのが、38度以上の高熱、咳・くしゃみなどの呼吸器症状、頭痛・関節痛、全身倦怠感など。さらに、下痢や腹痛になる人もいて、風邪の症状とも似ているため、症状だけで、確実にインフルエンザと判別することは難しいのです。鼻やのどにインフルエンザウイルスがいるかどうか、調べるしかないのです。




■ギモン(1)
毎年流行してるインフルエンザと、今回の新型インフルエンザは、一体、どこが違うのでしょうか?

<池上さんの解説>
去年の秋から、この冬にかけて、新型インフルエンザが流行しましたよね。何でこんなに流行したのか?それは、まったく新しいタイプのウィルスだったからです。毎年、インフルエンザはAソ連型、A香港型など、いくつかの種類のウイルスがちょっとずつ形を変えながら、いわばマイナーチェンジをしながら流行を繰り返しています。これが、いわゆる季節性のインフルエンザです。しかし、今回の新型インフルエンザは、今まで流行っていたウイルスが、フルモデルチェンジをして現れたもの。そのため、ほとんどの人に免疫がなく大流行を引き起こしてしまったのです。ちなみに、この新型インフルエンザは、最初に発見されたとき、「豚インフルエンザ」と呼ばれていました。もともとは豚の間で流行していたインフルエンザウィルスが、人間の間で感染するように変化してしまったんですね。ただし、豚インフルエンザと呼びますと、豚肉を食べると感染するかのように誤解をする人がいる。そんなことは全然ないんですが、誤解を避けるために、新型インフルエンザと名前に変えたんですね。




■ギモン(2)
豚インフルエンザとか、鳥インフルエンザって何?何でそれが人間に感染するの?

<池上さんの解説>
豚インフルエンザ、鳥インフルエンザ、と人間のインフルエンザは、非常に関係があるんです。豚には豚の、人間には人間のインフルエンザウイルスがあり、豚のインフルエンザウイルスが、一般的な社会生活を行っている人間に直接うつることはありません。しかし、海外の農村によっては、人間と豚が同じ屋根の下に暮らしているところがあり、人間と豚が濃厚に接触しています。そうすると、人間のウイルスが豚に感染することがあるんです。すると、豚のインフルエンザウイルスと人間のインフルエンザウイルスが合体して、まったく新しいタイプのインフルエンザウイルスが生まれることがあるんです。実は、薬などの動物実験にも多く使われるほど豚は人間に近い存在のため、豚も人のウイルスに感染することがあるのです。このインフルエンザウイルスは、当然人間にうつりやすいですし、今度は、人間から人間の間でもうつっていく。これが、豚インフルエンザウイルス、今回、新型インフルエンザウイルスと名づけられたということなんですね。

さらに今、最悪のケースと池上さんが指摘するのが…
<池上さんの解説>
今、一番恐れられているのは、死亡率が非常に高い、鳥インフルエンザウイルスが、人間の間で感染するタイプに突然変異してしまう可能性なんです。その致死率は何と60%以上。今までに447人が感染し、既に263人が亡くなっているのです。ちなみに、これまで鳥インフルエンザに感染した人は鳥を飼育したり、処理するなど濃厚な接触があった人。今のところ、人から人への感染は確認されていません。しかし、この鳥インフルエンザが、人の間で感染するように突然変異し流行した場合、日本では3200万人が感染し、64万人以上の人が亡くなる可能性がある、という試算まであるのです。




■ギモン(3) 最近、テレビや新聞でよく見る、インフルエンザの弱毒性、強毒性ってどういう意味ですか?

<池上さんの解説>
弱毒、強毒といいますから、弱い毒・強い毒と思ってしまうかも知れませんが、そうじゃないんですね。インフルエンザウイルスそのものが、毒を出すわけではなく、どれくらいウイルスが増えるのか、その量によって弱毒性・強毒性が決まるのです。さらに、量に加えて、人間のどの場所でウイルスが繁殖するか、ということも弱毒性・強毒性に大きく関係しているのです。今回の新型インフルエンザの場合は、鼻やのどの粘膜のあたりで増殖をするんですね。それ以外の場所では増殖できないので、これを弱毒性といっています。一方これが、強毒性のウイルスになりますと、目などのありとあらゆる粘膜から入ってきて、ありとあらゆるところで増殖します。肺でも増殖をしますので、それによって急激に症状が悪くなることがあります。それで、強毒性と呼ばれているということなんです。




新型インフルエンザのギモン 対処編



■ギモン(4)
タミフルって何?どうしてインフルエンザが治るの?

<池上さんの解説>
タミフルというのは、基本的にはインフルエンザのウイルス、そのものをやっつける薬ではないんですね。どんな働きがあるのかといえば…。ウイルスが健康な人の細胞に取り付くと、細胞をインフルエンザウイルスの生産工場に変え、細胞のウイルスが爆発的に増えてしまいます。このようになると、やがてウイルスが細胞から出て行ってほかの細胞に取り付き、人間はインフルエンザを発病します。そんなとき、タミフルは、人間の細胞の中で増えたインフルエンザウイルスが、外に出て行かないようにするんです。言ってみれば、檻に閉じ込めてしまうということなので、細胞のなかのウイルスが外に出ていかず、ほかの細胞に感染できないということなんです。そのため、インフルエンザを発症してから48時間以内に飲むと、ウイルスが増えるのを抑え、それ以上症状が悪くなるのを防ぐ働きがあるといわれています。しかし、タミフルがたくさん使われるようになると、タミフルが効かないというウイルスが出てきました。そこで、今度は日本の製薬会社が、人間の細胞に入ったウイルスが増えないようにする新しい薬の開発をしています。年内にはお目見えしそうです。




■ギモン(5)
かかっても重症化しないためには、どうすればいいの?

<池上さんの解説>
そして、万が一インフルエンザにかかっても重症化しないために重要なのが、私たちのウイルスと戦う力、免疫力を保つことなんです。実は体温が1度下がると免疫力は30%ダウンするといわれています。「寒いと風邪をひく」といわれるのはそのためです。一方でインフルエンザにかかった際、高熱が出るのは、体が免疫力を上げようとしているからなのです。高熱が出ているということは、体がウイルスと戦っている、という証拠なのです。




■ギモン(6)
熱が出てるときには、体は温めたほうがいいの?冷やしたほうがいいの?

<松本先生の解説>
基本的には、寒気がしてこれから熱が上がるぞというときには保温をして、熱が上がるのを待てばいいのです。ただ、ある程度、熱が上がってしまうと逆にそれを維持するのは辛いことですし、体力も消耗しますので、例えば、頭や首とかを冷やし、本人が楽であれば、体を冷やしてあげてもいいと思います。




■ギモン(7)
インフルエンザにかかっても、お風呂に入っていいの?

<松本先生の解説>
インフルエンザにかかると、高熱が出たりしますので、そういうときには控えたほうがいいでしょう。ただ、ある程度熱が下がって、比較的落ち着いているときには、入っても構わないと思います。

「風邪のときはお風呂にはいっちゃいけない」というのは昔の話。熱が高すぎて辛いとき以外はお風呂に入っても大丈夫ですが、湯ざめにはご注意を。




新型インフルエンザのギモン 予防編

昨年の11月からはじまった新型インフルエンザのワクチン接種。現在、早いところでは、小中高校生、高齢者の接種が順次始められています。




■ギモン(8)
インフルエンザのワクチンって何で打つの? 本当に効果はあるの?

<池上さんの解説>
ワクチンというのは、私たちの体の免疫と関係があります。免疫というのは、病気と闘う力。言ってみれば、人間の体を守るおまわりさんのような働きをしていると考えてください。一度インフルエンザにかかると、おまわりさんが、「このウイルスが悪いやつだな」と記憶。指名手配犯人のリストに入れるようなことです。こうして指名手配犯人になりますと、そのあと、同じウイルスが入ってこようとすると、おまわりさんが「悪いやつだ」と気づき、捕まえてしまいます。その結果インフルエンザには、かからなくて済む、あるいは、かかっても軽症で済む、という働きがあるんです。

ちなみに、ワクチンを打って指名手配の紙が貼られるまでには、2週間程度の時間が必要。さらに、その張り紙の効果は、6ヵ月程度といわれています。




■ギモン(9)
一度インフルエンザにかかったら、もう発症しないの?

<松本先生の解説>
感染したインフルエンザとまったく同じインフルエンザであれば、感染することはまずないと思います。ただし、インフルエンザ自体が、若干でも変わってしまうと、それはまた別のウイルスとして、体が一部認識できなくなる部分もあるので、そのウイルスには感染する可能性はあります。

新型インフルエンザワクチンに関して、去年大きな話題となったのが、輸入ワクチン。国産ワクチンの数が不足する事態となったため、日本政府は12月、国産ワクチン5400万回分に加え、輸入ワクチンを9900万回分程度確保すると発表しました。(成人量換算)




■ギモン(10)
何で新型インフルエンザの国産ワクチンが不足したの?

<池上さんの解説>
実は、インフルエンザのワクチンというのは、日本国内のたった4ヵ所で作られているだけなんですね。そこでは季節性のインフルエンザワクチンを作っていましたが、それに加え、今回は新型インフルエンザのワクチンも作らなければいけなくなり、製造が間に合わず、不足してしまったということなんです。ちなみに、ワクチンを作るとき、日本ではあるもののなかでウイルスを増殖させているのです。それは、なんと鶏の卵。といいましても、スーパーで売っている卵ではなく、やがて孵化してヒナがかえる有精卵です。この製造法ですと多くの卵が必要で、製造に数ヵ月もかかるため、一度に大量に作ることができません。今後は卵以外の方法で作ろう、という研究が進められています。




■ギモン(11)
どうすれば、インフルエンザにかからないの?

一般に、インフルエンザ予防に効果的といわれているのは、ワクチンに加え、手洗い、うがい、マスクの着用など。ワクチンには一定の効果があることが実証されていますが、ほかのものには効果があるのでしょうか。ここで、ワクチン以外の、今からでも簡単にできる6つの予防法を紹介。その前に、どうやってインフルエンザに感染するのか、その感染ルートを見てみると…。

インフルエンザといえば、感染した人がせきやくしゃみなどをして、そのツバなどが、鼻や口から入って感染する、いわゆる「飛まつ感染」がよく知られています。ちなみに、くしゃみの飛距離は、一般的に2m程度。1回のくしゃみに含まれるウィルスの数は、数百万個といわれています。しかし、通常、感染者のくしゃみを直接浴びるようなことは少ないはず。それでは、どうして感染するのでしょうか? その答えは、手にあったのです。

<池上さんの解説>
インフルエンザにかかりますと、セキやくしゃみが出ますので、それをおさえようと、手を添えたときにそこにウイルスがついてしまうんです。その手でドアノブや電車のつり革に触ったりするとそこにウイルスがつき、今度はそこを触ったほかの人にウイルスがついてしまうのです。つまり香取さんも、仕事場などで、感染者が触れたドアノブやエレベーターのボタンなどを触り、そこからインフルエンザウイルスをもらった可能性が考えられます。ちなみに、インフルエンザウィルスは、ドアノブなどの金属の上では、数時間以上、場合によっては1日以上、生存できるといわれています。消毒液に含まれるアルコールにはウイルスを殺す効果もありますが、消毒後にウイルスのついたドアに触ったら、ウイルスをもらってしまう可能性があるのです。ですから、咳エチケットというのが、大事です。まずは、マスクをすること。マスクをしていないとき、咳やくしゃみが出そうになったら、手でおさえずに、腕などで口を覆ってする。これだけでも、手にウイルスがつくのを予防できます。






■ギモン(12)
どうすれば感染を防ぐことができるの?定番のマスクに本当に予防効果はあるの?

<池上さんの解説>
マスクが感染の予防になるのか、という点では、実は専門家の間で意見が分かれますが、効果があるというデータもあるんです。マスクをしなかった子どもの10%近くがインフルエンザにかかったのに対して、マスクをした場合は、2%しかかからなかったのです。どうして、ここまで発症率に差が出たのでしょう。それは、子どもが汚れた手で鼻や口を触るのを防げるからなんです。マスクには、無意識に鼻や口を触ることによって、手に付いたウイルスが口に入るのを防ぐという、2次的な予防効果があるといわれています。




■ギモン(13)
定番の手洗い、うがいには効果があるの?

<池上さんの解説>
うがいをした場合、しなかった場合と比べると風邪をひきにくい、という実験のデータがあります。風邪の多くも、インフルエンザと同じウィルスによって引き起こされますので、のどに取り付いたウイルスがうがいによって、洗い流されるということなんですね。つまり、効果アリです。そして、もうひとつ忘れてはならないのが、手洗いなんです。

池上さんは手洗いが予防には欠かせないといいます。ポイントは手のひらだけでなく手首のほうまでしっかり洗うこと。15秒以上かけて丁寧に洗いましょう。ちなみに、池上さんが日ごろ実践している予防法が、「外から帰ってきたら、顔を洗う」というもの。外出先で、顔についたウイルスが鼻やのどに入るのを防ぐことができるといいます。




■ギモン(14)
手洗い、うがい、マスク着用以外に簡単にできる予防法はありますか?

<池上さんの解説>
インフルエンザ対策で重要なこと、それは気温です。インフルエンザウイルスというのは、寒いところを好み、寒いところで活動が活発になります。そこで、室内を暖かく保っていれば、ウイルスの活動が弱くなる、ということがいえます。さらに、気温のほかにも湿度を上げることで、ウイルスを弱らせることもできるんです。ウイルスを部屋にまき、6時間後どのくらいのウイルスが生き残ったかを、湿度20%と湿度50%の場合で比較すると、湿度が20%ですと、生存率は60%に対し、湿度が50%ですと、生存率は3%〜5%と極端に低くなるんです。ウイルスは湿度に弱いので、室内を適度な湿度に保っておくことが大切です。

冬場の平均湿度は、40〜50%程度。しかし、エアコンをつけると、湿度は一気に下がってしまい、30%以下になることもあるのです。インフルエンザ予防のためには、加湿器などで40〜50%程度の湿度を保つようにしましょう。




■ギモン(15)
熱が下がったから仕事に行こうとしたら、お医者さんに止められました。どうして?

<池上さんの解説>
実は、熱が下がったあとも、2日間くらいはウイルスを外に出してしまう可能性があるんです。そんな状態で、会社や学校に行きますと、他の人にうつしてしまう恐れがあります。だから2日間程度は、家でおとなしくしている、ということなんですね。昔は、熱くらいで会社を休むななんて言われたもんですが、熱があるのに出勤したりすると、ほかの人にインフルエンザをうつしてしまう危険がありますので、熱が出たら、休んでください。そして、今回の新型インフルエンザがおさまっても、インフルエンザウイルスというのは、どんどん姿を変えています。やがて、まったく新しいタイプのインフルエンザウイルスが流行るときがくるでしょう。今からそれに備えておくこと。これが、大事なんですね。


鼻くそほじりたいけど、ウイルス入れるな!

経験者は語る…というわけではもちろんありませんが、こういうことも重要なのではないでしょうか。今週は、そんな格言です。「最後に言おうと思ったけど、言えなかったコメントです(笑)。せきやくしゃみを押さえた手でドアノブを触って、そのドアノブを触った手から感染する、ということで、手から気をつけなければいけないわけですけど、そのウイルスがついた手で念入りに鼻をほじったりしたらどうなってしまうのだろう、と…。今日のお話を聞く限り、かなりダメそうな行為ですよね。マスクをした子どもが、鼻や口を直接触らなくなったのでインフルエンザの予防に役立った、というあたりで気づきました。鼻くそをほじる=鼻のなかにつまったゴミをとりたいはずなのに、指についたウイルスを自ら鼻の粘膜になすりつける行為になるんだ、と。結構、ちょっとしたことで感染しそうですもんね。ボクも、年末のお仕事の忙しさで抵抗力が弱っているところに感染したんでしょうけど、どこで感染したのかはわからないですもんね。この人かな、っていうのもまったくわからないんですよ。そんな人も見当たらないし、周り何百人、みんな必死に働いてたんで…。そんな感染ルートを疑うより、これからの予防ですよ。常にインフルエンザに負けないように…ね!」。

北斗晶さん
免疫力アップには、野菜のみそ汁がいいんじゃない?

初登場の感想をお聞かせください。

とても勉強になりました。オンエアでもいいましたが、去年、子どもが新型インフルエンザにかかったことで、私自身も仕事に穴をあけてしまったんです。だから、自分はもちろん、家族ともども気をつけなければいけない、と思っていたときでしたので、いろいろな情報をわかりやすく解説してくださって、とても勉強になりました。でも、うちの子どもたちにも普段から手洗い、うがいはきちんとさせていたんですが、それでもかかってしまった。やっぱり、インフルエンザは怖いな、と思いました。

今日の特集で一番勉強になったのは?

ワクチンを鶏の卵のなかで作っているというのには、驚きましたね。あとは、手洗い、うがい以外の予防法として、半分冗談で「顔を洗っちゃえばいいんじゃない?」と言ったのが正解だったってことですね。顔って、触っていないようでほほ杖をついたり、目を掻いたりと、結構、触っているんですよね。だから、なるほどな、って思いました。今度から子どもたちにも、「顔も洗いなさい」と言いますね。

北斗さん自身の予防法といえば?

手洗いなら、手首どころか肘のほうまで洗い、手のひらも爪を立ててゴシゴシとやりますし、うがいもうがい薬を使ってしています。

あとは、食事もしっかりとるとおっしゃっていましたね。体を温め、免疫力を上げるためには、どんなものを食べたらいいと思いますか?

やっぱり、温かい野菜がいいと思いますね。よく、日本人は体質的に肉を食べるよりも、野菜や穀類を食べたほうがいいといいますよね。そう考えると、一番いいのはみそ汁なんじゃないか、とVTRを見ていて思いました。冷蔵庫にある残り野菜を全部突っ込んで作ったらいいんですよ(笑)。風邪には、ブロッコリーがいいと言いますけど、普通はみそ汁にはしなくても、湯がいておいて最後にポンと入れたらいいんですよ。朝なんか、温まると思いますよ。

最後になりますが、香取さんにメッセージをお願いします。

う〜ん、今日改めて思ったけど、慎吾ちゃんはやっぱりカッコイイね!それじゃあ、メッセージにならない?体調には気をつけて頑張って、と伝えてください。


平熱が高くなったら風邪をひかなくなりました。

こんなことを言ってはナンですが、香取さんがインフルエンザにかかって以来、インフルエンザに対する関心がより高くなっていましたので、今日の特集は勉強にもなりましたし、興味を持って見られました。私は普段から、手洗い、うがいをしていますが、今日、池上先生がおっしゃっていた顔洗いも効果がありそうですよね。早速、実践したいと思いました。それから、予防のためには自分自身の体を強くするということも重要なんだと痛感しました。私は、以前は平熱が35度台だったんですが、ここ数年、1日30分ほどですがランニングをするようになって代謝が上がったのか、平熱が36度4分くらいになったんです。以来、風邪も引きにくいし、調子もいいので、できるだけ運動も続けたいと思いました。大切なのは、予防接種、手洗い、うがいに加え、適度な運動、睡眠、食事、とやっぱり基本的なことなんですよね。忙しかったりすると、それができなくなりそうになることもありますけど、そこはちょっと頑張ってこまめにやっていきたいですね。今は、落ち着いているようにも思える新型インフルエンザですが、これから再び流行るとも言われていますし、なんといっても怖いのは、鳥インフルエンザが人間に感染するタイプに変異してしまうこと。私たちも自己防衛をしますが、製薬会社のみなさまには、鳥インフルエンザに備えたワクチンを少しでも早く作っていただきたい、と切に思ってしまいました。

相手が進化してくるんなら、こっちも進化しないとダメです!

◆まさにタイムリーな今回の特集ですが…ボクを診てくれたお医者さんが「凄いですねぇ」とおっしゃっていました。「このタイミングでインフルエンザ特集をやる番組をやってるって、サスガですねぇ」って(笑)。オープニングでは、ふざけて「緊急大特集!」と言いましたが、今回の特集は偶然だったんです。「復活しました!」って言った次の週が、まさかインフルエンザ特集になるとは…スタッフの方がビックリしていたくらいです(笑)

◆実際にインフルエンザになってみると、こういう特集も気持ちの入り方が違いますよ。いまでも、インフルエンザに苦しんでいる人はいるだろうし、小さいお子さんやご高齢の家族がいて心配されている方もきっとたくさんいると思うんです。だから、少しでもそういう方たちの力になれたらいいな、という思いが強かったです、今回は。経験者ですからね。ついこの間、そうなってしまったボクの「辛かった…」という言葉の重さ、分かっていただけますよね。今日のVTRに入っていたボクのギモン、先週撮ったものなんです。だから、本当に復帰したばかりで、インフルエンザにより近かったせいか、コメントとかも必死過ぎて(笑)。自分自身もあんまり見たことないボク、みたいな、必死な感じでした。それくらい大変だったわけですけど…

◆いま、新型インフルエンザにかかる人は多少減ってきたようですけど、今度は季節性インフルエンザが流行する時期ですからね。ボク、結構強い方だと思うんですよ、体。ガタイもいいし…。今回は、食欲はあったんでとにかく食いましたし、「負けてられない!」っていう精神力で何とか乗り切りました。でも、小さいお子さんとかご高齢な方は、そうはいかないと思うし、かかったら本当に大変だと思うんですよ。予防も、できることはたくさんあると思うんです。相手が新型なので、自分たちも変わっていかないといけないと思いますよ。「いままで、こんなことやったことないじゃん!」というようなこと…アルコール消毒とかもそうですけど、相手が進化してくるんなら、こっちも進化しないとダメですよ!うがいと手洗いだけじゃなく、これからは顔も洗って、インフルエンザに対抗しましょう!