フランス・芸術と文学の道 2010年7月1日(木)~30日(金)放送予定

今月の街道

ヨーロッパ文化の中心地と称されるフランス。それはあながち誇大な表現ではなく、この国をゆけばいたるところで文学と芸術にまつわるエピソードを目にし、耳にする。
特にフランス北西部のノルマンディー~ブルターニュ地方は数多くの芸術家たちに愛された場所だ。音楽家エリック・サティやモーリス・ラヴェルゆかりの地、作家モーリス・ルブランがアルセーヌ・ルパンシリーズを、マルセル・プルーストが長編「失われた時を求めて」を執筆した街、映画「男と女」「シェルブールの雨傘」「ディーバ」の舞台、モネ、ミレーら印象派画家たちのモティーフとなった風景、詩人ボードレールの名前がついた道など・・・厳しくも温もりある風土の中で育まれた芸術と文学が今も息づいている。

彼ら芸術家たちが大輪の花を咲かせた都パリを起点に、セーヌの流れに導かれ風光明媚なエトルタの海岸、雄大な自然を奏するコタンタン半島を辿り、モン・サン・ミッシェルへと向かう。この国に生きる美しく逞しい人々の生活と、その根底に流れる芸術の心髄にふれてゆく。