ヨーロッパ文化の中心地と称されるフランス。それはあながち誇大な表現ではなく、この国をゆけばいたるところで文学と芸術にまつわるエピソードを目にし、耳にする。
特にフランス北西部のノルマンディー~ブルターニュ地方は数多くの芸術家たちに愛された場所だ。音楽家エリック・サティやモーリス・ラヴェルゆかりの地、作家モーリス・ルブランがアルセーヌ・ルパンシリーズを、マルセル・プルーストが長編「失われた時を求めて」を執筆した街、映画「男と女」「シェルブールの雨傘」「ディーバ」の舞台、モネ、ミレーら印象派画家たちのモティーフとなった風景、詩人ボードレールの名前がついた道など・・・厳しくも温もりある風土の中で育まれた芸術と文学が今も息づいている。