インド。13億人に及ぶ人々が暮らす国。英国の植民地支配から独立して70年あまり、国民の心に今も息づくのが独立運動を支えたマハトマ・ガンディーだ。ガンディーが回す糸車には植民地政府に抵抗するための「非暴力と不服従」の精神が込められているという。ヒンズー教の裕福な家庭に育ったガンディーはエリートとしてロンドンへ留学。その後、気づかされたのは植民地インドの不条理な差別と抑圧だった。イギリスによる塩の専売制。その不当性に反対した『塩の行進』。ガンディーはひと月近く歩き続け、インドを一つにした。彼が指導した『塩の行進』の出発点・西部グジャラート州の街、アーメダバードから、ガンディー生誕の街ポールバンダルを経て、アラビア海に面したダンディ海岸へ。偉大なる父と呼ばれるガンディーの道を辿る。