南半球の島国、ニュージーランド。この国は世界最強のラグビー王国だ。街道をゆけば、老若男女に愛されるラグビーへの誇りに出会う。1000年前この地にやってきた先住民のマオリ族。そして18世紀にヨーロッパからやってきた開拓移民たち。この国のラグビーは、先住民と移民の奇跡的な融和によって生まれたといわれる。南島のクライストチャーチを発ち、海峡を渡って北島へ。首都ウエリントン、ラグビー博物館のあるパーマストン・ノース、サーファーに人気の街ニュー・プリマスを経て、目指すはラグビーの聖地オークランド。秋が深まるニュージーランドの雄大な大自然を望みながら、ワールドカップへの期待が募るラグビー王国の街道を辿る。

◆写真　広川　智基