大気が静かに流れ、太陽が辺りに色彩を与え始める朝、ロッキー山脈に抱かれ街道を進みます。標高1000メートルを越す山道に入ると、巨大な建造物が姿を現しました。ハングリー・ホース・ダムです。
1953年の完成時には、世界で3番目の大きさを誇ったというダムで、エンジニアたちは凍結・溶解の影響を考慮し、当時としては最新のコンクリートを採用して高さ172メートルのダムを築き上げました。ダム湖の周りはレクリエーション・エリアとなっています。雪に覆われた道を進むと、凍った湖面が照り返す日差しに、訪れた人々の表情が輝いていました。
大自然と人間が造り上げた眺めに、人はこの地で、ロッキー山脈に生かされ、時代を重ねて来たのだと想いました。

♪　Air and Kilometers / Kaki King