冷たい空気に包まれた北国の朝、レイキャネス半島へ向かいます。丘に灯台が立っていました。北大西洋の荒れやすい海を行く船を見守り、日々灯りを放つのです。
海岸に並ぶ奇岩は、火山から吹き出た溶岩が海水で冷やされ固まったものだといいます。北極圏からの風は冷たいですが、アザラシが遊ぶ波は暖流の影響で水温はそれほど冷たくはないそうです。溶岩と火山灰が覆う大地の至る所に水蒸気が昇ります。沸き立つ温水は摂氏100度という熱さです。
ブルー・ラグーンという温泉施設がありました。地熱発電所の副産物として生まれた世界最大の露天風呂です。お湯の色は、溶岩から滲み出た成分が光に反射することで生まれるといいます。シリカを含んだ白い泥の美容パックに、人々の表情が緩みます。一見、荒々しく見えるレイキャネス半島ですが、そこには大自然がもたらす温もりがありました。

♪　Go Do / Jónsi