3000年の歴史を持つと伝えられるエチオピア。この国最初のアクスム王朝が開かれ、今も人々の精神的支柱と称えられる古の都にやって来ました。
この町を巡るのは時空を遡る事だと十字架を手にした聖職者が言います。町が最も繁栄した6世紀頃に建造されたという王の地下墳墓。棺に刻まれた十字が、キリスト教が浸透していたことを物語っています。
町の一画に建ち並ぶスッテレと呼ばれるオベリスク群は、遥かな時代、エジプト、アラブ、ギリシャ、ローマなどとの交易で繁栄した時代の証です。
男性が、街一番の教会にも詣でてくれと言いました。女性が祈りを捧げるこの新しい教会は、モーゼの十戒を納めた「アーク/契約の箱」が安置されていた古い教会が女人禁制のため、20世紀半ばに建立されたものです。
司祭が朗読するのは、古代アクスムの言語で羊皮紙に記された古い聖書。その言葉が、古都に流れた歳月を引き寄せるかの様に、町に響いていきました。

♪　HALLELUJAH / GIORGIA FUMANTI