エジプト中部、ナイル川沿いに、古代人が「神々が集う場所／ワセト」と称えた都・ルクソールがあります。
出会った人が眼差しを向けるのはカルナック神殿。紀元前21世紀頃からおよそ2000年の歳月をかけて、歴代のファラオによって建設された古代エジプト最大の複合神殿です。
考古学省の女性職員が巨大な列柱が並ぶ神殿に誘ってくれました。今もわずかに色彩を残す象形文字／ヒエログリフが語りかける神話によれば、祀られているのは、この地の守護神であったアムン神が太陽神ラーと一体化したアムン・ラー。神々を束ねる最高位の神です。
大王としてその名を残すラムセス2世を始めとするファラオたちは、自らの業績の証として増改築に取り組んだといいます。
空に向かって立つオベリスクに少年がカメラを向けます。太陽神とファラオの象徴とされるモニュメントです。
常に太陽が当たるように東西に門を持つこの神殿。「古代人は太陽を崇拝し、その心を知ることでナイルの恵みを授かりました」と、管理人が語ります。

♪　太陽讃歌/Set The Controls For The Heart Of The Sun / Pink Floyd