世界の街道をゆく

毎週月曜〜金曜よる8時54分から放送

Canon

バックナンバー

2019年11月22日(金)の放送内容

アメリカの原風景とも言われるモニュメント・バレーの朝です。
ツアー客が訪れるここは、ナバホ族が運営する公園でもあります。
この景色を誰よりも愛し、いち早くこの地に暮らした白人がいました。今、そこはモニュメント・バレーを見渡すことができる宿泊施設になっています。
グールディング夫妻です。
「1920年代初め、ナバホ族から土地を譲り受け、交易所を開設した。そこは彼らの工芸品と缶詰などの食料品を交換したりする共生の場だった」と、ロッジで働く先住民の女性が遠くを見ます。
ある日ジョン・フォードが、西部劇の撮影地を探していると耳にした夫妻は、モニュメント・バレーの写真を手に売り込みにいきました。監督はこの大地を気に入り、映画「駅馬車」が作られました。
その後も、この地から西部劇の名作が次々と生まれ、ここはアメリカの原風景となっていきました。
公園内のツアー客相手の売店はナバホ族の貴重な現金収入の場です。「私らが今あるのもグールディング夫妻のおかげともいえるのさ」と、親父さんが笑みを浮かべていいました。

♪ FAMILY HISTORY / JERRY GOLDSMITH