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2019年9月3日(火)の放送内容
エジプト最南端、スーダンとの国境近くにあるアブ・シンベルから旅を始めます。
1970年代、アスワン・ハイ・ダムの建設で生まれた人造湖、ナセル湖の畔に開かれた町です。
「かつて、アブ・シンベル神殿を水没の危機から救うためユネスコの呼びかけで世界中から多くの学者や土木技術者がここに集った。そんな活動がきっかけとなって世界遺産が創設されたのだ」と、男性が湖に視線を投げかけ語ります。
通りにはこの地で生まれた子供たちの笑顔が弾みます。
彼らの祖父母の世代には、湖底に水没した村からの移住者も多いといいます。
3000年以上前の遺跡を守るために建てられた新しい町です。子供たちにとってはここが故郷です。
古代から人々の暮らしを支えて来たナイル川の水は湖に蓄えられ、水力発電を始め、新たな役割を果たします。
石切職人に出会いました。石は古代からの重要な建築資材です。この技術は、遥かな時代から受け継がれてきたものです。
一休みする職人の頬を、湖からの風が撫でていきました。
♪ Enta Omri / Cairo Orchestra


