世界の街道をゆく

毎週月曜〜金曜よる8時54分から放送

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2018年11月21日(水)の放送内容

エリー湖の畔の街、バッファロー。
日曜の夕方。かつて野生の牛が闊歩していたかのような静けさを街は取り戻していました。街の男性が「湖畔を是非見ていけ」と勧めてくれます。
エリー湖に接するバッファローは、早くから製粉業の街として栄えてきました。アメリカ中西部の町の多くは五大湖の水運利用で成長してきました。さらに水運でその重要な役割を果たしてきたのが、エリー湖と東海岸をつなぐエリー運河です。
1825年に開通したエリー運河。バッファローと東部の街オールバニーでハドソン川と繋がり、ニューヨークと五大湖が船で行き来できるようになりました。
発案はバッファローの製粉会社経営のジェシー・ホーリー。当時、内陸部と東海岸との運送は荷馬車に限られていました。エリー運河の開通は、大量の農業製品を東海岸の大市場に出荷することができ、逆に東海岸からは工業製品や労働力である移民が移動してきました。
街の老人が「この運河がアメリカ産業革命の幕を開いた」と語った言葉に、驚かされました。

♪ In My Blood / Swan Lake / THE PIANO GUYS