成都から走ることおよそ1000キロ。道を聞けば、誰もが親切に案内をしてくれます。おかげで、目的の臥龍山へ着くことができました。
蜀の天才軍師・諸葛亮が、軍を率いて通りがかった時、この地の湧き水で疲れを癒したといいます。今もその湧き水が、人々の喉を潤します。
道で出会った男性に、「是非、寄って行け」と教えられたのが、諸葛亮が神として祀られた村の寺院です。居並ぶ三国武将の彫像がありました。しかし、諸葛亮以外どれが誰だか分かりません。教えを乞うと、「実は俺も分からないんだよ」とバツが悪そうに答えてくれました。
上の階では、盛大な仏式の法事が始まりました。この地でも、仏様と神様は仲よく同居しているようです。人の良さが滲み出るような読経でした。
そして法事が終われば、我々への惜別の念を惜しみなく表してくれる村人たちでした。

♪　原郷情濃 / 鄧麗君