世界の街道をゆく

毎週月曜〜金曜よる8時54分から放送

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2018年1月9日(火)の放送内容

首都ローマ郊外に続く古代ローマの道、オスティエンセ街道を西へと進みます。
オスティアと呼ばれる地区に入ると、テヴェレ川に出会いました。紀元前から地中海とローマ市内を結ぶ運河の役割をしてきた川です。
「河口に広がる三角州は、古代ローマ時代から幾つも港や船着場が造られ、都・ローマにとって重要な場所だった」と、土地の人が言います。
フィウミチーノ。2世紀、トラヤヌス帝が築いた運河に面した漁港です。古代から、ここに水揚げされる海の幸がローマ市民の食卓を彩ってきたのだと、訪れた夫妻が潮風に頬を緩めます。親爺さんが「河口はすぐ近くだ」と言います。
テヴェレ川の流れと地中海の波が出会う場所。遥かな時代、ここを様々な物を満載したガレー船が行き交ったことでしょう。
ここに生まれ育ったという老人が、光を照り返す水面に目を細めました。

♪ Mediterraneo / I Pooh