大地に続く一本の道。アルゼンチンの国道40号線を南へと走り続けます。
道行く青年が、「この先は平原が続く」と教えてくれました。
馬の群れを見つけました。
止まってみると、ガウチョの姿も・・・。スペインからの農業移民に起源を持つという、南米ならではの牧童です。
声をかけると、育てた馬を遠くの町に届けるため、2日間野宿しながら旅をしているのだといいます。「野宿は大変だろう」と尋ねると、「ガウチョの聖人が守ってくれるから安心だ」と笑顔を浮かべ、去っていきました。
道を進むと、赤い旗が翻る祠がありました。ここに聖人ガウチート・ヒルが祀られていました。彼はガウチョ出身の義賊で、数々の奇跡を起こしたことから崇められるようになった人物です。この地の人々は、旅の安全を願い、祈りを捧げ、旅を続けるといいます。
ガウチート・ヒルの奇跡でしょうか、鮮やかな夕暮れが平原を包み込みました。

♪　TIERRA / VICENTE AMIGO