アルゼンチンとチリに跨るパタゴニア。その広さは、日本のおよそ三倍あるといいます。
街道をゆけば、至る所で夏でも雪を被った峰々に出会います。アンデス山脈です。南米大陸の背骨と言われ世界最大の長さを持つこの山脈は、アルゼンチンとチリの天然の国境でもあります。
国立公園の入り口で、「このプエロ湖は、チリの湖に繋がっているのだ」と案内の女性が教えてくれます。太古の昔、氷河が造り出した細長く深い“くの字型”の湖。その水面を渡る『アンデスおろし』とも言える冷たい風が、木々を揺らします。
元気な少年が「今日は穏やかな日だ」と微笑みます。確かに水遊びを楽しむ人々の姿からは、夏の休日の雰囲気が漂っています。
「アンデスの風はチリ側では雨を運ぶが、アルゼンチン側では大地を乾かすのだ」と、カップルが語りました。

♪　Los Días / Loli Molina