フェアバンクスからおよそ215キロ。人の気配がない街道が続きます。
ブラック・ラピッズという場所で目にした氷河。その壮観な光景に息をのみます。
その真向いに一風変わった建物がありました。訪ねてみると、陽気なご主人が「よくぞこんな僻地にやって来た」と歓迎してくれました。
実は、ここはコテージ。建物は奥さんとふたりで手造りしたといいます。彼は日本建築を独学し、寺や神社で使われる木組みなどを取り入れています。
この地に家をつくり定住したのは、雄大な景色を満喫したかったからだそうです。たまに自然を共にする客がくればいいと、客室は5部屋だけです。
今日の夕食は、主がベンジャミンと呼んでいる料理。フライドライスと蒸しカボチャ、そして蒸し鶏と至って簡素です。「ベンジャミンには友情という意味がある」とご主人が語ります。
「次の友との出会いが楽しみ」と、街道を見つめていました。

♪　PRAYING FOR RAIN / DON HENLEY