ラオス北部、ヴェトナムとの国境に近い一帯にやってきました。
タージョークという小さな村に立ち寄ります。ほのぼのとした雰囲気が漂う、山岳民族が暮らす村です。村を歩いていると、気になるものを見つけました。高床式の建物の脚です。鉄製でどう見ても爆弾に見えます。親爺さんが「これはアメリカ軍の不発弾。この一帯はヴェトナム戦争とそれに続く内戦時、頻繁に爆撃されたのだ」と語ります。
お婆さんが粉ひき小屋を教えてくれました。爆破処理が終われば、それは頑丈な柱となります。その上で一家が粉をひきます。両親を手伝う戦争を知らない少女、そのあどけない笑顔。村人たちは、訪れたやすらぎの中、日々の暮らしを営んでいました。

♪　Peaceful Childhood / Bernward Koch