カリフォルニア中部。海岸線に続く街道を進みます。サンフランシスコからおよそ１０３０キロを走り、モントレーにやって来ました。メキシコ領だった時代は税関が設けられた貿易港として、１９世紀半ば、アメリカになってからは漁業の中心地として繁栄した古くからの港町です。
キャナリー・ロウ／缶詰横町に着きました。この海で大量にとれた銀色の宝、イワシの缶詰工場が軒を並べた活気ある通りで、作家スタインベックの小説にも描かれましたが、１９５０年代半ば、水揚げが壊滅状態となり閉鎖されてしまいました。今は保存され、観光名所として賑わっています。
片隅に、かつての労働者の宿舎がありました。中には日系移民の一団も暮らしていたそうです。太平洋を渡ったこの地で、彼らはどんな夢を追いつづけたのでしょうか…。陽光溢れるカリフォルニアに続く夢追い人の道。人は、今も様々な夢を抱き、この道を辿ります。

♪　 瞬間よ／Vocal 工藤亜紀