世界の街道をゆく

毎週月曜〜金曜よる8時54分から放送

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2014年3月13日(木)の放送内容

マラケシュからおよそ330キロを走り、砂漠地帯への入り口、ワルザザートにやって来ました。この町は1920年代に、当時の宗主国フランスが、軍の前線基地を築いたことから大きく発展したのだといいます。かつてフランス外人部隊が進んだ街道も整備され、今は自動車やバイクが行き交っています。
町の一郭にひときわ美しいカスバがありました。管理人の話では、20世紀初頭、フランスに重用された領主が築いた邸宅だといいます。壮麗にして伝統的な内部空間。ここに暮らした住人たちは、この窓からどんな想いでフランス軍の往来を見つめていたのでしょうか・・・。カスバを見つめ男性が呟きました。この国が独立したのは、私が生まれた1956年のことなのだと。

♪ REVE BOHEMIEN/Paris Musette