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2014年3月4日(火)の放送内容
モロッコ中部に続く道をゆくと、赤茶けた大地に畑が広がりました。
風景が町並みに変わると、そこはマラケシュです。サハラ砂漠を渡って来た王が、交易の拠点として11世紀に拓き、その後も幾つかのイスラム王朝が都を置いたという古都です。町に立てばその歴史を感じさせる建築に目を奪われます。
出会った人が名建築の誉れ高い建物を教えてくました。16世紀、当時の建築技術の粋を集めて改築された神学校です。学生たちはこの精妙なアラベスク装飾に囲まれ、静謐に満たされながら、コーランを学ぶ歓びを深めていったのだといいます。
マラケシュとはベルベル人の言葉で『神の国』という意味。サハラ砂漠からカスバ街道を通って運ばれた交易品がもたらす富が、このオアシスの都を築き上げたのでしょう。
♪ forgotten worlds/Delerium


