茨城・高萩市
~甘酸っぱい 夫婦の夢ほおずき~

舞台は茨城県高萩市。サラリーマンから農家に転身し、食用ホオズキを栽培する『結農実(ゆのみ)WORKS』を立ち上げた笹川雄也さん(43歳)と妻・美奈さん(42歳)が主人公です。
雄也さんと美奈さんは共に福島県いわき市出身。雄也さんは東京の大学を卒業し故郷のスーパーマーケットに就職、同じ店舗で働いていた美奈さんと意気投合し結婚します。雄也さんは仕事にやりがいを感じていたものの“直接消費者に良いものを提供したい”という夢を抱いていました。そこで夫婦そろってスーパーを退職し、新たな人生を模索することに。そんなお2人は英語を学ぼうとフィリピンへ語学留学した時、農業と出会い、自分たちがやりたかったことは農業だと気づきます。帰国後、夫婦で各地の農家に住み込みで働きながら農業を学び、オーストラリアで米作りも経験しました。
2016年に高萩市の山間部に移住。地元で食用ホオズキを特産品にする動きがあり、その美味しさを知る中でホオズキの栽培を決意します。そして2019年に食用ホオズキを主体に、有機農産物の栽培・販売などを行う『結農実WORKS』を立ち上げました。
主力商品である食用ホオズキは、日本では栽培が少ない「ゴールデンベリー」。絶妙な甘みと酸味のバランスが特徴です。毎年、ご夫婦は8月半ばから10月半ばまでホオズキを収穫し、有名レストランやスイーツ専門店に卸しています。さらに美奈さんはホオズキを使ったジャムやバター、焼き菓子など様々な加工品を作り、ホームページや不定期のマルシェで販売しています。
“やりたいことをやりながら、楽しく生きたい”と、食用ホオズキの栽培という新たな人生を歩み始めた雄也さんと美奈さん。いつも明るく穏やかなお2人の日常生活と、心強い味方でもある仲間たちとの交流を紹介します。



ご夫婦が育てている食用ホオズキは南米原産の「ゴールデンベリー」という品種です。黄色い実をかじると、甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。初めて食用ホオズキに触れたとき、電気が走るような衝撃を受けたという雄也さんと美奈さん。まさに運命の出会いでした。夏から秋までは収穫と選別作業で忙しいお2人ですが、食べた人が幸せな気持ちになれる“日本一のホオズキ”を目指しています。



雄也さんと美奈さんには、心強いエールを送ってくれる方々がいらっしゃいます。お隣の鈴木直登さん・智恵子さんご夫妻は、移住先を探していた4年前に「うちの隣に来い」と空き家を紹介してくれた大恩人です。高萩に根差して暮らしたいと頑張る雄也さんと美奈さんを温かく見守ってくれています。ご近所で建具屋さんをやっている根内進さんもお2人の頼もしい応援団です。雄也さんは根内さんに教わりながら自宅裏の家をリフォームしています。「こんなに細かくは私だってできない」と感心する根内さん。ホオズキが繋いでくれた絆が深まっています。



この日、おめかしして出かけたのは、常陸大宮市にあるフレンチレストラン『雪村庵』。隠れ家風の一軒家で、日本庭園を眺めながら絶品フレンチを頂けます。オーナーシェフの藤 良樹さんは『結農実WORKS』の食用ホオズキの味と食感に惚れ込んでいる一人。今日はまだ誰も食べたことのないホオズキ料理を、ご夫婦に披露したいと招待してくれました。創作したのはフレッシュなホオズキを活かした前菜と、洋風茶わん蒸し。
「美味しい!」を連発する雄也さんと美奈さん、生産者冥利に尽きますね!



雄也さんと美奈さんは大きな黄色いキュウリを持って、近所に住む鈴木積穂さんを訪ねました。鈴木さんは100年以上、地元に伝わる「大荷田きゅうり」を育てています。日々頑張っているご夫婦の姿を見て、そのタネをわけてくれました。お2人が持ってきたのは、今年育てた「大荷田きゅうり」のタネ取り用のきゅうり。“このタネを大切に継いでいきたい”という思いのつまったキュウリを、鈴木さんに見てもらいたかったのです。歴史のある伝統野菜を受け継いでいけるよう、頑張ってください!
結農実WORKS

雄也さんと美奈さんが高萩ほおずきの生果や加工品を作り、
販売も行っています。
また、食用ホオズキの他にも季節ごとの野菜の販売も行っております。
不定休
高萩ほおずき生果 500円~(季節商品)
高萩ほおずきジャム 750円
ほおずきの焼き菓子 200円~
有機野菜(季節野菜)時価
※高萩ほおずき生果は8月中旬から10月中旬まで販売しています
(季節変動による終了の場合がございます)
※詳しくはホームページをご確認ください。

