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2022年7月9日文月の弐

千葉・鴨川市
~花咲か夫婦の観光農山~

千葉県鴨川市で、故郷の山に「観光農山 鴨川江見花笠山」を開いた山口雅之さん(61歳)と妻の智恵さん(61歳)が今回の主人公です。
鴨川市江見で生まれ育った雅之さんと智恵さんは、保育園時代からの幼なじみで、小・中学校を一緒に過ごしました。花笠山はそんな2人が通っていた旧江見小学校の裏山で、たくさんの思い出がつまった場所でした。かつて「花の江見」といわれ、山全体には綺麗な花が咲き誇っていたといいます。
雅之さんは中学校の教諭となり、偶然故郷で会社員の智恵さんと再会し、23歳の時に結婚。夫婦は共働きで多忙な日々を送りながら3人の子供を育てました。30歳で小学校に転任し、57歳で校長に就任した雅之さん。ふと見上げると美しかった花笠山はいつの間にか荒地に。ある時、学校行事のため花笠山に登り、倒木や藪を切り開いて進むと、目の前に故郷江見の美しい景色が飛び込んできました。素晴らしい風景に感動した雅之さんは、花笠山を蘇らせたいと仲間を募り、NPO法人「江見花笠山復活プロジェクト」を設立。定年退職後、仲間と2年かけて花笠山を整備し、智恵さんも仕事をやめて合流。今年3月「観光農山 鴨川江見花笠山」をオープンさせました。
雅之さんは「鴨川江見花笠山」を1年中花摘みや収穫体験ができる“観光農山”にしたいと、日々山の整備に励んでいます。山の維持管理のために所定の入山料もいただきます。
思い出深い故郷の山を再生し、花でいっぱいにしたいと奮闘する雅之さんと智恵さん。そんな2人を応援する家族、地域の人々との交流を紹介します。

地元小学校の4年生たちが花笠山にやってきました。3年生の時、雅之さんから地域学習の授業を受け、この日はその実践です。雅之さんの案内で一緒に花笠山へ登ります。色鮮やかな花やソラマメの収穫など、色々な楽しさが待っています。頂上にたどり着くと、美しい江見の風景が皆さんを迎えてくれ、故郷の素晴らしさを学びました。
地域学習の後、雅之さんは智恵さんとランチタイム。智恵さんが作ったおかずは花笠山で採れた野菜。母校の校庭で愛する妻とおいしい弁当、羨ましいですね。

江見には、地域おこしに尽力している方々がたくさんいらっしゃいます。海岸で清掃活動をしている長谷川さんと柾谷さん。日曜日には20人ほどの仲間が集まります。近所で焼き鳥店を営む相川さんは「花笠山を復活させたい」と、雅之さんにNPO法人設立のアイデアをくれた方です。そんな相川さんの店に花笠山で採れたソラマメを持って仲間の嶋津さんと訪れました。早速美味しく調理して頂きます。

久しぶりに家族全員が庭に集合しました。食卓に並んだのはサザエや大きなキンメダイ。この日は孫の初節句祝い。何かあるごとに集まる仲の良い家族です。雅之さんは小学校の先生、智恵さんは会社員として忙しい生活を送ってきました。そんなご両親の背中を見ながら成長した3人の子どもたち。今はご両親の第2の人生を応援し、支えてくれる心強い味方です。

この日、山口さんご夫婦が向かったのは地元の種苗店。花ざかりの山にする相談です。店主は雅之さんの先輩、川名さん。雅之さんの再生活動にも大賛成。「花の江見」とも呼ばれていた故郷を思う気持ちは同じでした。そして次のシーズンに備えて、NPOの仲間たちと菜の花を刈り取り、緑肥として次の花の栄養にします。あっという間に綺麗になりました。「先生が一生懸命やるからお手伝いができれば」と仲間の声。花笠山、来季はどんな景色になるのか楽しみです!

楽園通信

観光農山 鴨川江見花笠山

2022年3月にオープンし、
1年中花摘みや収穫体験ができる「観光農山」を目指しています。
自然豊かな港町・江見の風景を楽しんでください。

また、土日祝日には地元の人々や子どもたちが出店する
「花笠山微笑みマルシェ」が開催されます。
詳しくは「観光農山 鴨川江見花笠山」のホームページをご覧ください。

電話 090-6659-8753
営業時間 午前 9 時~午後 3 時
※受付は午後 2 時まで、雨天休業

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