東京・青梅市
~ フランス発 和のチーズ ~

東京都の北西部、青梅市が舞台。チーズが大好きで、本場フランスでチーズ作りを学び、地元青梅市に根ざしたチーズを作りたいと『フロマージュ・デュ・テロワール』をオープンした、鶴見和子さん(62歳)が主人公です。
東京都文京区出身の和子さん。毎日のおやつだったプロセスチーズがきっかけでチーズが大好きになりました。20代で鍼灸師となった和子さんが、再びチーズに目覚めたのは30代。頂いたワインに合うものをと購入した「カンボゾーラ」というチーズに衝撃を受け、カルチャーセンターのチーズ講座に通い始めました。その後、本場スイスとフランスのチーズ産地を巡るツアーにも参加。帰国すると今度は“チーズのラベルを読みたい”と、フランスに語学留学。そのまま、チーズ作りの学校へ通うことに。いつしか和子さんは、これからの人生をチーズにかけてみようと考え始めていました。のべ5年間、現地の学校で学んだ和子さんは2014年10月、当時両親が暮らしていた青梅市で念願だったチーズ工房『フロマージュ・デュ・テロワール』をオープンしました。
本場フランスでチーズ作りを学び、地元青梅市に根ざしたチーズを作る、鶴見和子さんの日常と、地域の方々との交流を紹介します。



店名の『フロマージュ・デュ・テロワール』はフランス語で“地域に根ざしたチーズ”という意味。そんな工房を代表するチーズが「フロマージュ・ドーメ」。訳すと“青梅のチーズ”。表面を洗いながら熟成させるウォッシュタイプと呼ばれるもので中はねっとり柔らか。本場ヨーロッパではワインなどを混ぜた塩水で洗いますが、和子さんが使うのは地元青梅市の日本酒。風味豊かな青梅ならではのチーズが出来上がりました。



チーズ作りに精を出す和子さんをサポートするのが、中村実苗さん。3年前から販売やホームページの管理などを手伝ってくれています。お2人での試食も楽しい時間です。この日試食したのは、ヤギの乳で作った「ビュッシュ」というチーズ。黒いのは炭の粉で、酸味を中和する役目があるといわれています。さらに熟成が進むと酸味がなくなって濃厚な感じになるそうです。自分の好みで食べ頃を決めるのもチーズの楽しみ方の一つです。


この日、和子さんは実苗さんと一緒に青梅市内のある場所を訪ねました。いつか、ヤギを飼って、そのヤギ乳でチーズを作りたいと思っている和子さん。ヤギ牧場の候補地探しです。草むらで戯れるヤギと、夢を実現させたお2人の姿が目に見えるようです。



和子さんがチーズを洗っているときに使っている日本酒は地元青梅市にある小澤酒造の『元禄』というお酒です。小澤酒造は『澤乃井』という銘柄で知られる歴史ある酒蔵。23代目の小澤幹夫さんからは、共同イベント開催の提案を頂きました。ぜひ、実現させましょう。
プランシエル

青梅にあるレストラン「プランシエル」。2日前までに予約すれば、チーズ料理が入ったコースを頂けます。
電話番号:0428-20-8577
定休日:月曜、第2・4火曜
※ランチ・ディナーともに完全予約制
予約・問い合わせは
午前9時~11時、午後2時以降

フロマージュ・デュ・テロワール

和子さんが営む、チーズ工房『フロマージュ・デュ・テロワール』。小澤酒造の酒粕につけたチーズも人気です。ネット販売もしています。
電話番号:0428-78-3458
営業日時:水曜・金曜・日曜
午後1時~5時
フロマージュ・ドーメ:1,620円
酒粕漬チーズ:1,296円
※店舗販売価格
(HPのショッピングと値段が異なります)

