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2019年12月28日師走の四

山形・上山市
~ みんなで守る 茅ぶき宿場町 ~

山形県上山市が舞台。歴史ある故郷を盛り上げたいと、『楢下宿(ならげしゅく)研究会』の会長を務める佐藤司郎さん(63歳)とボランティアグループ『ばあちゃんずくらぶ』に所属する妻のはるみさん(62歳)が主人公です。
上山市出身の司郎さんは、26歳のときに楢下地区出身のはるみさんと結婚。2人の娘が生まれました。蔵王坊平のスポーツ施設で働いていた司郎さん。50代になって、楢下宿への思いが強くなりました。また、保険会社で働いていたはるみさんも、改めて故郷の景色を守りたいという思いを強くしていました。司郎さんは『楢下宿研究会』に参加すると、地域の仲間と石垣を整備したり、体験イベントなどを開催、積極的に活動を始めました。2016年に司郎さんが、翌年にはるみさんが定年退職。お2人は本格的に町おこしに参加します。はるみさんは『ばあちゃんずくらぶ』に入り、司郎さんは『楢下宿研究会』の会長になりました。
定年退職後、本格的に楢下宿の町おこしを始めた司郎さんとはるみさん。先人が守ってきた故郷を未来へと繋いでいこうと、日々奮闘するご夫婦を紹介します。

茅葺屋根の葺きかえに使用する茅を刈ります。休耕地を茅場に変え、茅刈り体験イベントを始めました。刈り取った茅が運ばれてきたのは、かつての旅籠「大黒屋」。ここでは、『ばあちゃんずくらぶ』のみなさんが、茅刈り参加者のランチの準備で大忙しです。楢下宿に多くの人が集まってくれることが大事だと語る司郎さん。茅刈り体験イベント、大成功です。

『ばあちゃんずくらぶ』は築200年の「大黒屋」で完全予約制の“おもてなし御膳”を提供しています。昔の朱塗りのお膳に、滋味溢れる手料理が並びます。また、囲炉裏で準備するのは「納豆あぶり餅」。一晩タレに漬け込み、2時間かけてじっくり焼きます。外はカリカリ、中はモチモチにするのがこだわり。香ばしい納豆あぶり餅にお客さんも大満足です。

食事を終えたお客様を連れて楢下宿をご案内します。ガイドを担当するのは佐藤三雄さん。司郎さんもいずれガイドが出来るようにと勉強中です。地道な一つ一つの積み重ねで町案内の依頼も増えてきました。楢下宿の町おこしはまだ始まったばかりです。

司郎さんは『楢下宿研究会』の親睦会を、みんなの意見が聞ける場として、とても大切にしています。ここでの話題が、町おこしの次の一歩へと繋がっています。そんな『楢下宿研究会』の新たな試みも始まりました。予約なしでもお客さんを受け入れようと始めた期間限定の蕎麦屋です。振る舞うのは、地元の蕎麦名人が手打ちした十割蕎麦と地元野菜の天ぷら。楢下宿の仲間たちが一丸となり、総勢43名のお客さんに楽しんでもらいました。

楽園通信

上山市観光物産協会

築200年の旅籠、大黒屋でいただく「ばあちゃんず おもてなし御膳」の他にも町にある茅葺きの家のうち、4棟は中の様子を見学できます。

電話番号:023-672-0839
予約受付:午前9時から午後5時

ばあちゃんず おもてなし御膳:1,650円~
楢下宿保存会案内人:2,500円~
(5名以上から受付、5日前までの要予約)

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