長野・原村
~ 夢は世界へ 高原手作りハム ~

長野県原村が舞台。55歳でレコード会社を辞め、東京から単身移住してハム工房を開いた加藤公貞さん(63歳)と、妻の由佳さん(57歳)が主人公です。
大分生まれ福岡育ちの公貞さんは大学を卒業後、国鉄に入社するも4日で退職。音楽業界に飛び込み、東京のレコード会社で働くように。仕事は海外アーティストのプロモーションや新人発掘など、国内外を飛び回りました。31歳で由佳さんと結婚。華やかだけど不規則な仕事の反動から、たまの休みは家族でキャンプを楽しみました。
大自然の中、ベーコンやソーセージ作りに挑戦し、やがて生ハム作りに熱中。趣味として生ハムの研究を重ねて15年以上経った50代、公貞さんは第二の人生を考えるように。「日本ならではの生ハムを作り、もう一度、人生のピークを作りたい」と、55歳で転職を決意。原村にある友人の家を借りて単身移り住み、食肉加工を行う『八ヶ岳食工房』を開きました。
公貞さんの住まいと工房は、原村のペンションビレッジにあります。湿気が少ないこの村は、生ハム作りに適しているそうです。生ハムは冬に仕込んで、およそ2年間熟成させます。その味の決め手は「麹」。味噌や醤油づくりに欠かせない麹を使うことで「日本ならではの生ハム」を作っているのです。
ハム工房を開いた1年後、公貞さんは、お客様の声を直に聞きたいと週末カフェを始めました。かつて音楽業界にいたことから、店名は『ミュージックマン・カフェ サタデー&サンデー』。営業は土曜、日曜、祝日のランチタイム。接客を手伝ってくれるのが、妻の由佳さんと娘さん。カフェはいつも常連のお客さんで賑わっています。
レコード会社を辞め、東京から原村に単身移住、ハム工房を開いた加藤公貞さん。こだわりのハムで世界を目指す奮闘ぶりと、公貞さんを支える家族や友人との交流を紹介します。



爽やかな高原の朝、大勢の人たちで賑わっています。ここは、『原村高原朝市』。公貞さんは自慢の生ハムや手作りのソーセージを売っています。公貞さんの生ハムは塩分控えめで風味は豊か。深みのある味わいが自慢です。常連さんも朝食用に買いに来てくれました。公貞さんは日本でしか作れない生ハムを目指しています。



この日はカフェの営業日。東京から手伝いに来てくれたのは妻の由佳さんと次女の由里子さんです。一番人気は『サタサン・プレート』。ソーセージにサラダ、トースト、ドリンクがついています。そして『ポーク・バーガー』は、トマトやアボカド、生ハムをパンに挟んでいただきます。皆さんから大好評の手作りの味です。



公貞さんはこの日、カフェのサラダに使う野菜を仕入れに軽井沢に向かいました。こちらは、地元の名だたるシェフたちが信頼を寄せる『軽井沢サラダふぁーむ』。サラダ用の野菜を100種類以上作っています。オーナーの依田さんがすすめてくれたのは、食べられるお花『エディブルフラワー』。おしゃれなサラダになりそうです。



公貞さんは、共に1人暮らしのお隣、泰田澄子さんと数年前から夕食を一緒にとっています。澄子さんは以前ここで、ペンションを営んでいました。この日、澄子さんが作ってくれたのは、公貞さんが釣ったニジマスの『ムニエル』と『ズッキーニの肉詰め』です。ムニエルは、澄子さん特製のタルタルソースでいただきます。澄子さんは公貞さんにとって原村のお母さんなんです。
ホテル シェラリゾート白馬

公貞さんが作った新作ロースハムを使用したサラダが9月からのプレミアムコースに登場します。
電話番号:0261-72-3250
問い合わせ時間:午前8時~午後10時
1泊2食付:21,500円~ ※要予約

八ヶ岳食工房

生ハムや生ハムのオリーブオイル漬けなどの商品はインターネットからでも購入できます。
詳しくはホームページでご確認ください。
生ハム(100g):1,620円
生ハムのオリーブ・オイル漬け:1,620円

ミュージックマン・カフェ サタデー&サンデー

ハム工房を開いた1年後、お客様の声を直に聞きたいと思い、始めた週末カフェです。
※予約制なので、受付時間内にお電話ください。
電話番号:0266-55-6186
営業時間:土曜・日曜・祝日
午前11時~午後2時30分
予約受付:木曜・金曜
午後4時~午後6時
サタサン・プレート:1,200円
