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2018年8月25日葉月の四

熊本・南阿蘇村
~ ひまわり咲く駅舎カフェ ~

舞台は熊本県南阿蘇村。この村にある無人駅で、5年前にカフェをオープンしたキザキ真理子さん(65歳)と夫のアキトシさん(66歳)が主人公です。
南阿蘇村に生まれた真理子さんは短大を卒業後、熊本市内のタクシー会社に就職しました。その後、2度の離婚を経験しながらも、一人娘を育てあげます。子育てが一段落した50歳の時、知り合いからアメリカに住むアキトシさんを紹介され、2人はメールで文通を始めました。1年後、真理子さんはアキトシさんと結婚し、アメリカ・ネブラスカ州へと渡ります。アメリカでは持ち前の明るさで楽しい日々を過ごしました。そして2010年、アキトシさんの退職を機に、2人は真理子さんの故郷である南阿蘇村にUターン。2012年には、真理子さんの実家の敷地に住居兼店舗を建て、カフェとアメリカン雑貨のお店を始めました。
店名は、「Café 75th St.(セブンティフィフス ストリート)」。アメリカで暮らした思い出の場所から名付けました。しかし、オープンからわずか3カ月、豪雨による土砂崩れで、住居兼店舗が全壊してしまいます。その後、阿蘇白川駅前の空き家に入居したキザキさん夫婦は、駅舎内の店舗が空くことを知り、2013年にテナントとして入居し、カフェを再オープンしました。
店の再開から3年が経った2016年、今度は熊本地震が起き、南阿蘇鉄道は全線運休に。それでも真理子さんは、地震発生から5日後にはカフェを開け、温かい食事で近所の方たちを励ましました。現在は、南阿蘇鉄道も一部区間で運転を再開、少しずつ町に観光客が戻ってきました。
2度の災害を乗り越え、無人駅でカフェを営むキザキ真理子さん、アキトシさんご夫婦。2人を支える故郷の仲間や、大自然を求めて訪れるお客さんとの交流を紹介します。

カフェではなるべく新鮮な自家製食材を使うようにしており、家庭菜園での収穫がお2人の日課です。人気メニューの「パンケーキ」は、自家製ジャムが塗り放題。こうした手作りの味を、ゆっくり楽しんでもらいたい真理子さんです。

お2人の1日は駅のホーム掃除から始まります。阿蘇白川駅は無人駅のため、駅の管理もご夫婦が行なっています。駅舎の待合室はギャラリーになっていて、展示作品は月に1回のペースで掛け替えが行われます。今回は地元の鉄道愛好会の皆さんが写真展を開催。地元の人たちの心の風景が並びました。

ご近所の農家、宇都宮さんご夫妻とは8年来のお友達です。地元の新鮮な食材をカフェで使うため、農家さんから直接仕入れることが多い真理子さん。この日も新鮮なフロ豆やニンジンなど、阿蘇の大地の恵みをいただきました。

阿蘇白川駅の周りで咲いているヒマワリは、真理子さんがご近所の仲間の皆さんと植えました。熊本地震以来、乗降客が減った阿蘇白川駅を盛り上げようと植えたもので、日ごろから手入れを欠かしません。真理子さんの中学時代の同級生たちも草取りに協力してくれました。

ヒマワリが満開になったこの日、地域の方たちがマルシェを開く「南阿蘇ひまわりフェスタ」が開催されました。キザキさんご夫婦も夏らしいグラスやジーンズを販売。この日に合わせて運行された特別列車「ひまわりトロッコ」に乗車した多くのお客さんたちが会場に足を運びました。

楽園通信

南阿蘇鉄道 トロッコ列車

高森駅~中松駅の区間を8月中は毎日、9月からは土日・祝日に運行しています。本数が少ないので、事前に運行時間をご確認ください。

電話番号:0967-62-0058
問い合わせ:平日午前9時~午後5時
8月は毎日運行、9~11月は土・日曜、祝日運行

道の駅 あそ望の郷くぎの あか牛の館

ヘルシーな「あか牛」の焼き肉が人気です。店内の窓から阿蘇の大パノラマが一望できます。

電話番号:0967-67-0848
レストラン営業時間:午前11時~午後4時30分

Café 75th St.

南阿蘇鉄道の阿蘇白川駅内にあるキザキさんご夫婦が営むカフェです。駅舎の目の前のご自宅ではアメリカン雑貨を扱っています。

電話番号:080-3909-8631
営業時間:午前9時30分~午後5時
定休日:火曜

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