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2017年12月2日師走の壱

岐阜・揖斐川町
〜 天空の茶畑に広がる夢 〜

お茶の産地として知られる岐阜県揖斐川町(いびがわちょう)が舞台。両親の故郷、揖斐川町に移住し、お茶の実で町を元気にしたいと頑張っている山田泰珠(たいじゅ)さん(61歳)が主人公です。
名古屋市出身で東京でサラリーマンをしていた泰珠さん。転職や離婚を経験しました。泰珠さんに転機が訪れたのは52歳の時。リーマンショックの影響でリストラされ会社を退職。それをきっかけに、母・珠恵(たまえ)さんが暮らす名古屋の実家に帰ります。
実家に戻った泰珠さんは“人生をリセットしたい”と両親の故郷・岐阜県揖斐川町を訪ねます。そこで父母の足跡を辿りながら第二の人生を模索していったのです。
何度となく揖斐川町に通っているうちに、泰珠さんは「岐阜のマチュピチュ・天空の茶畑」と呼ばれている旧春日村上ヶ流(かみがれ)地区のお茶栽培農家さんと知り合い、お茶畑の仕事を手伝うようになります。その後、自らも耕作が放棄されたお茶畑を借り世話を始めました。その時に目にしたのが「茶の実」です。調べてみると茶の実は油が搾れ、油は食用や化粧品の原料として使われていることが分かりました。泰珠さんは「茶の実はこの地域の埋もれた資源。茶の実に第二の人生をかけてみよう」と考え、名古屋から通いながら茶畑の世話を始めました。それから4年が経ち、環境が整った今年2月、母・珠恵さんと共に揖斐川町へ移住し、本格的に茶の実栽培をスタートさせました。
両親の故郷で茶の実の栽培を始めた泰珠さんと母・珠恵さんの暮らしぶり。そして2人を温かく迎え入れ、支えてくれる地域の皆さんとの交流の様子を紹介します。

地域の資源として捉え直そうと「茶の実」を収穫している泰珠さん。収穫したお茶の実は自宅の庭で乾燥させ殻を剥きます。その実をミキサーで粉々にしてから専用の搾り機で搾りだすと茶の実油を採ることが出来ます。収穫したてのお茶の実100キロから、たったの1リットルしかとる事が出来ないとても貴重な油です。手動の搾り機では時間と手間が掛かるので、今は専門業者に実を送っています。いずれは、揖斐川町で茶の実油の加工所を作りたいと夢を膨らませています。

泰珠さんは、お茶の生産組合長・佐名さんと一緒に茶の実油のワークショップを開催しました。初めて見る茶の実油に地元の方も興味津々です。いつもお茶の実を拾って届けてくれるお茶農家さんは「お茶の実で村が潤う」と期待を寄せています。今後も定期的にワークショップを開催し、沢山の人にお茶の実を知ってもらいたいと意気込む泰珠さんです。

この日泰珠さんは、故郷・名古屋市へ。月に1度開催されるマルシェで旧春日村のお茶を販売するためです。もちろん茶の実油のPRも欠かしません。搾りたての茶の実油をお客さんに味見してもらいます。すると「お茶の香りがする」「オリーブ油みたい」とお客さんの反応も上々で、さらに説明に熱が入る泰珠さんでした。

一緒に暮らす母・珠恵さんを連れて「谷汲山華厳寺」を訪れました。珠恵さんは若い頃、毎月1度はお参りしていたという思い出深いお寺です。お参りを終えて泰珠さんは「これからは毎月お参りしよう」と話すと珠恵さんは「とても幸せ、ありがとう」と笑顔で応えていました。お2人にとって忘れられない素敵な1日になりました。

楽園通信

上ヶ流茶園をよくする会

地元の皆さんが整備した「天空の遊歩道」を20分ほど登れば、岐阜のマチュピチュと呼ばれている綺麗な茶畑の景色を臨むことが出来ます。但し、冬場は積雪や凍結の可能性もありますので、十分な装備をしてお出かけください。

電話番号:0585-57-2958
問い合わせ時間:午前9時〜午後5時

かすがモリモリ村リフレッシュ館

岐阜のマチュピチュ・天空の茶畑のある上ケ流地区の農家さんが丹精込めて作ったお茶を買うことが出来ます。販売している春日茶は、この地域以外ではほとんど売られていないと言うお茶です。お越しの際は是非お立ち寄りください!

電話番号:0585-58-0001
定休日:水曜 ※12月31日、1月1日は定休
営業時間:午前10時〜午後9時

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