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2017年2月11日如月の弐

広島・広島市
〜 幸せの料理ミニチュア 〜

牡蠣の名産地で知られる広島市が舞台。まるで本物のようにリアルで美味しそうな「料理のミニチュア」を作る、萩谷幹さん(50歳)が主人公です。
大阪で生まれ育った幹さん。外食の時、食品サンプルに見入ってしまう程、小さい頃から食いしん坊でした。そんな幹さんが社会人になって出会ったのが、一冊のドールハウスの本。そこに載っていた、粘土で作る料理のミニチュアを見て、幹さんは独学でミニチュアフードを作り始めます。結婚は31歳の時。夫の転勤を機に広島に移り住み、ブログで自分の作ったミニチュアを紹介し始めました。ミニチュアを通して広島の人とのつながりが出来た幹さんは、2012年に工房「キンカンの工作室」をスタート。これまでは自分の趣味の世界だったミニチュアが、今では多くの人を感動させる作品としてどんどん世の中に広まっています。
本物みたいに美味しそうな料理に近づくように、色や形状、質感などを様々な工夫をして小さく再現する幹さん。食いしん坊で食にこだわる幹さんだからこそ生み出せる、驚きのミニチュアの世界。見れば見るほど発見があり、細かな技に感動してしまいます!

どこまでも「本物」に近づくよう追求し、創作活動をする幹さん。例えば、「牡蠣」。まず何色も混ざり合う殻の色や、でこぼこした質感にこだわって牡蠣の殻を作ります。そして中にぷっくりした「身」を入れ、最後にこれまた手作りの「七輪のミニチュア」に並べて炭火焼きの様子を表現すると…ほとんど殻は見えなくなってしまいます。それでも、どこから見ても牡蠣に見えるよう、隠れてしまう部分も絶対に手を抜かないのが幹さんのこだわり。47都道府県の「ご当地グルメ」を表現したミニチュアは、そんな幹さんのアイデアやこだわりがいっぱい詰まった大作です。

現在、大阪に単身赴任中の夫・均さん。月に2度ほど、広島の我が家に帰ってきます。いずれは工房を手伝う約束もしてくれている、優しい均さん。幹さんは「ひとっちゃん」と呼び、常日ごろ「大好き、愛情ははかり知れない」と公言しています。だから均さんが帰ると、もう大変!うきうき楽しく、夕食の準備にも気合が入ります。食にこだわる萩谷家には業務用の鉄板まであり、その上に「これでもか!」という量のご馳走がジュージュー。お母さんと三人、笑いの絶えない楽しい夕餉のひと時です。それだけに、均さんが大阪に戻る時、いつも幹さんは涙、涙…。

とことんまで精巧に作られた幹さんのミニチュア。今では広島で広く知られるようになりました。そんな幹さんの元には最近、ユニークな依頼が舞い込みます。ある日、新作の納品に出かけた幹さん。それは「和食の五法」、「生食(切る)・煮る・焼く・蒸す・揚げる」という和食の調理法をミニチュア化したものです。幹さんが作りあげたのが、畑から採ったばかり、土やひげが付いた大根(食材)を主体に、みずみずしい大根サラダ(切る)、ダシがしみ込んだブリ大根(煮る)など、様々に調理された大根料理。依頼主で、料理教室を主宰する瀬川さんもその出来栄えにびっくり!目的は子どもたちの「食育」のため。やって来た子ども達は「大根だ!」「土が付いとる!」と食い入るように食育ミニチュアに見入っていました。

幹さんは、地域おこしの会「五日市ミズドリ企画室」の一員として、地図やフリーペーパーの制作にも参加しています。広報や会計など、それぞれ担当がある中で幹さんの役割は「製作担当」。もともとデザインとしてあった企画室のキャラクター「ドリちゃんとドリ子」を、幹さんが粘土で立体化させました。この立体ドリちゃんとドリ子をリポーターに見立てて、新規オープンの店舗や地域の神社などを訪ね、フリーペーパーに載せる写真を撮影します。幹さんはこの活動を通して、自分の住む街の良さを発掘し、広めていきたいと考えています。幹さんのミニチュアの技が、こんなところでも役立っているんです。

楽園通信

キンカンの工作室

幹さんは、週に2回ミニチュア教室を開いています。細かいパーツは幹さんが用意してくれるので、初心者でも大丈夫。本物そっくりのミニチュア作りに挑戦できます。


電話番号:080-6330-4184
問い合わせ時間:午前10時〜午後6時
ミニチュア教室:火曜・木曜(要予約)

網文海産

広島名物と言えば牡蠣!山の豊富な栄養が6本の川から流れ込む広島湾では、美味しい牡蠣が育ちます。まさに今が旬の広島の味です。


電話番号:082-277-3055
問い合わせ時間:午前8時30分〜午後4時
定休日:日曜・市場の休業日

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