佐賀・小城市
~ 笑顔集う 母ちゃんの田舎料理店 ~

舞台は、佐賀県小城市。のどかな山あいにある自宅で、食事処「だんらん」を開いた江里口京子さん(70歳)が主人公です。京子さんが手間暇かけて作る田舎料理が自慢のお店は完全予約制。ランチは10種類以上のおかずにご飯とお味噌汁、デザートとコーヒーが付いてなんと1,000円!地元で大人気です。
7年前、突然の病で最愛の夫を亡くした京子さん。深い悲しみから立ち直れずにいました。しかし、3年ほど経った頃「泣いてばかりいても仕方がない。前向きに行かないと」と一念発起。2012年に自宅の一部を改装して「だんらん」をオープンさせました。
明るく元気な京子さん。食材の野菜を提供してくれる仲間たちや、お店を訪れるお客さんと心を通わせ、京子さんの周りにはいつも笑い声が絶えません。
悲しい別れを乗り越えて前向きに生きる京子さんは、周囲に元気を与えています。


「だんらん」の料理は、京子さんがこれまで家庭で作ってきた「お袋の味」。季節の野菜をたっぷり使い、麦みそを入れた白和えや、タケノコと高野豆腐の煮しめ等、地元で馴染みのある料理ばかりです。ランチセットに付くおかずは10種類以上、どれも野菜が中心の優しい味です。無理せず長く続けたいと営業は週に3日です。


明るく元気な京子さんは友人も多く、そんな仲間たちが全面的に応援してくれています。「だんらん」のファンでもある大親友の江里口千鶴子さんは、家庭菜園で育てている野菜をいつも大量に分けてくれます。亡き夫の大親友、庄島正義さんとも兄弟のような付き合いが続いています。レタスやキャベツなど、畑にあるものは何でも、「無くなってもいいから持っていけ」と言ってくれる正義さん。本当にありがたい存在です。


「だんらん」では必ず、京子さんが盛り付けを終えた頃、厨房にお客さんが顔を出します。誰からともなく「配膳するから集まって~」と声があがり、お客さん自らお膳やお皿を客席に運ぶんです。お膳をバケツリレーのようにして運ぶ様は、皆さんの息があっていて見事!京子さんが沢山の品数の料理を作り、忙しく盛り付けをする姿を見て、自然と手伝いをしてくれるようになったんです。さらには、エプロンを持参し盛り付けを手伝ってくれる人、食後に食器を洗って片づけてくれる人までいるという、ユニークなお店です。


花が大好きな京子さん。お客さんを喜ばせたいと、庭に沢山の花を植えています。その中に毎年初夏に大輪の花を咲かせるアジサイの垣根があります。
それは7年前に病で亡くなった夫・博さんが植えたもの。博さんは、京子さんが大好きなアジサイを家の周囲に一株一株、植えて増やしてくれました。今も美しく咲く色とりどりのアジサイの花には、京子さんと博さんとの思い出がいっぱい詰まっているんです。
だんらん

京子さんが手作りする素朴な料理、どれも野菜が中心のやさしい味です。店の営業はお昼のみ、不定期で週三日の営業。完全予約制です。
電話:0952-72-6802
不定休 完全予約制
予約受付:午後2時~午後6時
営業時間:午前11時~午後4時
ランチセット:1,000円

ほたるの郷

主人公・京子さんも行きつけの直売所。毎日新鮮・安全な野菜や果物、加工品等を豊富に取り揃えています。「だんらん」でも隠し味に使っている手作りの麦みそなどが人気です。
電話:0952-72-5114
営業時間:午前9時~午後6時
※お盆・年始期間は休業。
