愛媛県鬼北町が舞台。自然豊かな故郷で農家民宿を始めた武田七重さん(59歳)と達也さん(62歳)が主人公です。
鬼北町出身のお二人は、共に20代でUターンして出会い、結婚。定年を迎えると、かつて両親が暮らしていた実家を改装して、農家体験民宿『山あじさい』を開きました。
訪れる人に喜んでもらいたいと願う七重さんと達也さんは、手間暇を惜しみません。宿泊予約が入ると、2日前から準備に取りかかります。食卓に並ぶのは、手作りのコンニャクや山の清流で育まれた川魚、畑で収穫した新鮮野菜を使った美味しい田舎料理です。
「巡り合うことのなかった人たちと出会い、生きる活力をもらっている」と話す七重さんと達也さんご夫婦の、明るくのどかな暮らしをご紹介します。
長年隣りで暮らしていた七重さんのご両親が亡くなると、お二人は残されたその家をリフォームしました。すると地元の方々に「農家民宿をはじめたらどうか」と勧められ、2014年6月農家体験民宿『山あじさい』をオープンしました。“何もないけど、静けさがご馳走”それが宿の自慢です!
以前『山あじさい』に宿泊したお客さんが、友人を連れてやってきました。畑で野菜の収穫など、普段できないことを体験して、皆さん楽しそうです。そして夕食は収穫した野菜の天ぷらや、七重さんお手製のちらし寿司にイノシシ肉のコロッケ。2日前から準備した、達也さんの手作りこんにゃくなど地元の食材を使った料理も並びました。「お客さんに喜んでもらいたい」そんな思いで手間暇を惜しまず、おもてなししています。
2組の家族が、日帰りでピザ焼き体験にやってきました。トッピングに使うナスやバジルを畑で収穫した後、ピザ生地を伸ばし、思い思いに盛り付けていきます。初めて体験するピザ作りに、大人も子供も時間を忘れて楽しんでいます。自分たちで収穫した野菜をのせたピザは、味も格別です。
宇和島市に住む長女・真澄さんと孫の雫ちゃん、渉くん。そして、神奈川県から帰省した長男・孝司さんが集まり、食卓が賑やかになりました。真澄さんと孝司さんは、農家体験民宿を営む両親をいつも応援してくれます。「誰かが継いでくれたらうれしい」と話す達也さん。いつか民宿を一緒に出来る日が来るといいですね。