今回の舞台は長崎県の福江島。島の中心部である港から車で30分ほどの静かな入り江で暮らす佐藤洋夫(なみお)さん(71歳)と、妻の昭子さん(51歳)が主人公です。10年前、カリブ海の島から“終の棲家”を求めてこの地にやってきました。
岩手県花巻市出身の洋夫さんは、46歳の時に長崎県出身の昭子さんと結婚。ヨットに関わる仕事を夢見て、カリブ海のセントトーマス島に移り住みました。しかし海外での暮らしも14年が過ぎた頃、お二人は日本での“終の棲家”に思いを馳せるようになります。その後、海と山に囲まれた福江島の自然豊かな景色が気に入ったお二人は、島内の古民家に移住しました。
福江島の暮らしの中で、お二人は島の風土に合った様々な楽しみを見つけています。目の前の海水を使った塩作り、日本蜜蜂の養蜂。さらに去年は、牛小屋を改装して「コッテージ・スモーキィ」を開業しました。
“思い立ったら、やってみる”。移り住んだ福江島で、自然の恵みを活かし、島暮らしを楽しむ佐藤さんご夫婦をご紹介します。
海と山に囲まれた福江島の景色が気に入った佐藤さんご夫婦は、築85年の古民家を購入。梁と柱だけを残し、ところどころ大工さんの力を借りながらも、自分たちの手でコツコツと1年半かけて改築しました。
福江島で自然の恵みを活かした楽しみを見つけている佐藤さんご夫婦。洋夫さんはレンガで窯を作り、自宅の前の海水を使って塩作りを始めました。出来上がったミネラルたっぷりの塩は、福江島のレストランやカフェでも販売しています。
洋夫さんが塩作りに続いて始めたのは、日本蜜蜂の養蜂。巣箱も手作りです。自宅だけでなく、友人の農園にも巣箱を置かせてもらっています。今はまだ採れる量が限られているため、ほとんどが自家用ですが、これから巣箱をどんどん増やしていく予定で、蜂蜜の販売も目指しています。
さらにお二人は、母屋の隣にあった牛小屋をきれいに改装し、宿泊施設「コッテージ スモーキィ」を開きました。食事は宿泊客が自ら作るスタイル。宿泊だけではなく、日帰りで施設を利用することもできます。海外生活が長かったお二人は、外国からのお客様も多く招きたいと考えています。