舞台は山口県下関市。自然豊かな菊川町で山林を切り開き、たった一人で美しい庭園をつくりあげた手嶋眞二さん(72歳)が主人公です。
山口県下関市菊川町で育った眞二さんは高校卒業後、福岡県に移り家電販売会社に就職。仕事に追われる中、男手一つで二人の子供を育てました。やがて定年を迎えた頃、菊川町で開かれた同窓会で懐かしい友と再会し、故郷の素晴らしさを再認識。「老後はこの町に帰りたい」と考えるようになりました。その後、菊川町にログハウスを建て、北九州市の自宅から週末ごとに通ううちに、隣の荒れた山の買い取りを持ちかけられました。そこで、“みんなが集まる大きな憩いの場所”をつくろうと、その土地を購入し、菊川町へ完全移住。広さ2000坪の『手嶋ガーデン』をたった一人でつくりあげ、無料開放しています。
故郷へのUターンをきっかけに、新たな生きがいを見つけた手嶋眞二さんを紹介します。
背の高い木がなく、庭全体が見渡せる『手嶋ガーデン』。気持ちのいい景色が広がります。眞二さんは、樹木の丈を短く保つため、剪定を欠かさず行なっています。そして、一人でも多くの人にこの庭を楽しんでもらいたいと、木をプードルの形に刈り込むなど様々な工夫もしています。
訪れる人には記念写真をその場でプレゼント。『手嶋ガーデン』での出会いを楽しんでいます。
眞二さんの庭に可愛らしいお客さんがやってきました。地元、豊東小学校一年生の皆さんです。この日は、自然の中で春らしい物を見つける“春見つけ”の授業。毎年、この時期になると『手嶋ガーデン』で行なっています。大きな庭園で鹿の足跡を見つけたり、ワラビを摘んだり…。子どもたちは、思い思いの“春”を見つけることができました。
菊川町の川沿いで行なわれているのは『ターゲットバードゴルフ』。羽のついたボールをゴルフクラブで打つスポーツです。下関市のPR冊子の編集に携わっている眞二さんは、この『ターゲットバードゴルフ』を記事にしようと取材にでかけました。大好きな故郷・下関を全国にアピールするため、頑張っている眞二さんです。
眞二さんは、同じ時期に菊川町へUターンして来た同窓生たちと『菊川Uターン会』を結成しました。この日はその仲間たちとの食事会です。懐かしい思い出や故郷への熱い思いを語り合いながら、楽しいひとときを過ごしました。