舞台は秋田県由利本荘市です。果樹栽培農家に転身し、果物を加工する工房と農家民宿を始めた茂木栄一さん(61歳)と妻の訪子さん(60歳)が主人公です。
由利本荘市矢島町の農家に生まれた栄一さんは、地元の企業に勤めながら実家の稲作を手伝ってきました。そして、果樹農園を開く夢を抱き、少しずつ果樹の苗を植えました。48歳で会社を早期退職。2002年に果樹農園を始めました。出荷時に廃棄される果物を利用し、2009年「菓子工房ピーチ・モテギ」を始め、その翌年には様々な自然体験を通し、農業について知ってもらう「農家民宿 自然満喫家」をオープンしました。
果樹に愛情を注ぎながら、新しい生き方にチャレンジする茂木さん夫婦の暮らしを紹介します。
太陽の光をたくさん浴びて、美味しさを増す果物。茂木さん夫婦は桃を収穫します。色付き、形、柔らかさ、完熟度など、栄一さんのお眼鏡にかなった桃だけを収穫します。収穫した桃は選果所で重さ別に振り分け、出荷用に箱詰めをします。栄一さんにとって、果物を食べた人から「美味しかった」と言ってもらえることが、最高の励みです。
手塩にかけて育てた桃ですが、中には傷や色付きの問題で、商品として出荷できないものもあります。そんな桃を使ってジャムやコンポートなどの加工品を作ります。問題があったといっても味は変わりありません。訪子さんが手作りした絶品の桃ジャムが出来上がりました!
茂木さん夫婦は「多くの人に農業の良さを知ってほしい」と願い、自然体験ができる農家民宿も始めました。この日の宿泊客は、東京から来た4人家族です。おもてなしの桃を食べたら、果樹農園へご案内!都会では体験できない桃の収穫を楽しんでもらいました。
長男の久さんと次女の久美子さんが食卓を囲み、孫を含め総勢6人でのにぎやかな夕食です。訪子さんは自宅の庭で採れた野菜を使って料理を作りました。話題になったのは、果樹農園の今後について。こつこつと作り上げた果樹農園の後継者をどうするか?栄一さんの本音はどうなのでしょうか。