今回は千葉県館山市が舞台です。単身で館山市での生活を始めた木村豊さん(63歳)と、神奈川県横須賀市の自宅で暮らす妻の道子さん(63歳)が主人公です。
2010年、豊さんは電機メーカーを定年退職しました。東日本大震災が発生し、被災地へ支援物資を届けに行った豊さんは、自分の無力を痛感しました。そして「今、自分にできることをして過ごそう」と、館山での一人暮らしを始めました。生い茂っていた木々を伐採。パワーショベルで土を掘り起こし整地。目標は畑をよみがえらせ、草花が咲き誇る“里山”です。道子さんは時折、館山市を訪ね、豊さんの里山づくりを手伝います。
男のロマンあふれる豊さんと、豊さんを支える道子さんの暮らしを紹介します。
豊さんはパワーショベルで約400坪の土地を整地します。この土地は、かつて木が生い茂り、うっそうとしていました。作業したい時に作業し、休みたい時に休む。自由気ままな館山での暮らしのなか、里山づくりは豊さんにとって大切な楽しみです。
ここは豊さんが里山づくりに取り組むきっかけとなった土地です。里山づくりの師匠でもある淺沼さんが切り開き、途中から豊さんが整地を手伝いました。日々、作業した分だけ変わっていく土地の様子に、豊さんは喜びを見出しました。以来、パワーショベルの資格を取得し、本格的に里山づくりを始めることになったのです。
妻の道子さんは、普段は横須賀で暮らし、月に1度ほどのペースで館山市にやって来ます。館山では草花の世話をしますが、他にも趣味の日本舞踊の稽古をして過ごします。ちなみに曲は、豊さんが道子さんの還暦祝いに贈った自費制作のCDです。館山の家では、にぎやかな音楽を流しても周囲に迷惑をかけることがなく稽古に没頭できます。
病気を患っていた淺沼さんが退院しました。そこで淺沼さんの友人や近所の方々が集まり、退院祝いを開きました。師匠の淺沼さんの退院となれば、もちろん豊さんも駆けつけます。パワーショベルの操縦方法などを教えてくれた淺沼さんは、豊さんにとって頼もしい師匠です。
神奈川県藤沢市で暮らす長女・奏さんと夫の貴志さん夫婦が訪ねてきました。近日中に結婚式を挙げる予定があるため、友人たちを招いて前祝いです。昔からの付き合いで、ざっくばらんに話し合うことができる仲間たちとの楽しい時間。宴は夜遅くまで続きました。