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【4月19日放送】
楽園の住人
卯月の参 栃木・下野市
〜夫婦で作る まごころ豆腐〜

舞台は栃木県下野市。会社員から転身し、豆腐店を開業した新谷信明さん(54歳)と妻の順子さん(49歳)が主人公です。
信明さんは、工具を扱う会社で営業の仕事をしていたころ、順子さんと出会い結婚しました。順子さんの実家は、群馬県太田市で豆腐店を営んでいました。信明さんは、休日になると店を手伝うようになり、豆腐作りの奥深さに魅力を感じました。そして50歳で一念発起し、会社を退職。豆腐作りの修業を積み、去年5月、「下野豆富 あらた家」をオープンしました。
常連客も増えてきた「あらた家」のにぎやかな日常を紹介します。

朝6時。信明さんの一日は、前日から水に漬け込んでおいた大豆を、すり潰す作業から始まります。「あらた家」の豆腐には、3種類の国産の大豆をブレンドして使われています。季節や食べ方に合わせ、配合を変えています。またにがりを打ち込む量も微妙に変えています。ちょっとした違いで味や香りが異なる豆腐。信明さんは豆腐作りの奥深さを実感しています。

妻の順子さんは、豆腐の販売に尽力しています。店での販売が一段落すると、道の駅に出来たての豆腐を配達します。「あらた家」の豆腐を多くの人に知ってもらおうと、去年12月から道の駅に並べています。開店当初は来客が少なく、飛び込みで豆腐を売り歩いたこともありました。道の駅で試食販売を始めてからは、「あらた家」の豆腐を好む客が増えたそうです。

娘の裕香さんと真貴子さんが久しぶりに訪ねてきました。食卓には鶏団子と木綿豆腐の鍋、オカラ料理のほか、信明さんが釣ってきたカレイなどが並びます。新谷さん宅の夕飯には豆腐を使った料理が欠かせません。真貴子さんは、友達が集まる場には積極的に豆腐を持参するそうです。裕香さん、真貴子さんにとっても「あらた家」の豆腐は、自慢の一品です。

群馬県太田市に「あらた家」ゆかりの豆腐店があります。1961年に創業、順子さんの実家であり、信明さんが豆腐作りを学んだ場所です。「あらた家」を開業して1年、自分が作った豆腐を改めて順子さんの父、順治さんに評価してもらいました。順治さんは一口食べると、しばし考え「味が伝わってこない」。その後、「来た」と感想を述べました。その真意は「豆腐は風のような味」とのこと。信明さんは、豆腐作りに終わりはないことを実感しました。

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下野豆富 あらた家

厳選した国産の大豆とにがりを使っている「下野豆富 あらた家」。木綿、絹ごし、寄せ、ごま寄せなど様々な豆腐を用意しています。季節限定の桜豆富は4月末までの販売です。

電話:0285-44-1028
営業時間:午前9時〜午後6時
火曜定休

木綿 :280円
絹ごし:280円
桜豆富:320円
※価格は税抜
※桜豆富は4月までの季節限定です

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