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【1月11日放送】
楽園の住人
睦月の壱 鹿児島・吹上町
~旬を味わう 野菜レストラン~

今回は鹿児島県日置市吹上町が舞台です。野菜料理を中心としたバイキング形式の農家レストランを開いた西園紀美子さん(61歳)と、店で使う野菜を育てている夫の一幸さん(64歳)が主人公です。43歳のとき、紀美子さんは鹿児島県の「農村婦人の海外研修」に参加しました。その研修でドイツの農家レストランを訪ね、感銘を受けました。自分で育てた野菜を直接、客に提供できる素晴らしさを実感し、「いつか自分もやってみたい」と考えました。帰国後、紀美子さんは自家製野菜を使った総菜店を始め、その店は地元の人々にとって“集会所”のような場所になりました。紀美子さんは地元の人が気軽に立ち寄れる場所の必要性を感じ、夢だった農家レストラン開業に向け動きます。意を決したのは、鹿児島に伝わる「泣こかい、跳ぼかい、泣こよっかひっ跳べ」という行動力を示す言葉です。
こうして2010年10月、「農家れすとらん七菜」をオープンしました。地域の交流の場を目指してレストランを始めた紀美子さんと、紀美子さんを支える家族の温かでにぎやかな日常を紹介します。

「農家れすとらん七菜」は1時間食べ放題のバイキング制です。紀美子さんと一緒に妹の奈々子さんが調理場に立っています。仲良し姉妹が作る料理は毎日約30種類。2人が作るほとんどの料理に、新鮮な自家製野菜が使われています。

西園さん夫婦は「黒川みかん農園」を訪ねました。こちらの農園では、親・子・孫の3世代でデコポン栽培をしています。農園のお母さん、81歳の黒川タツさんは紀美子さんが尊敬する農業婦人の大先輩です。地元の農家同士、協力し合って、吹上町を元気にしています。

西園さん一家の夕食は毎晩にぎやかです。長男、賢一郎さんの家で5人の孫を含め、3世代総勢9人で食卓を囲みます。夕食作りを担当するのは、長男の妻、真由美さんです。こんな時間が作れるのも、子守りをする姑と料理を作る嫁の協力があってこそです。一つ屋根の下に家族が集う素敵なひと時です。

「農家れすとらん七菜」に欠かせない味が、西園家に代々受け継がれてきた手作りの麦味噌です。その味を姑の紀美子さんから嫁の真由美さんに初めて伝えます。この日は、蒸しあがった麦を冷まして、麹菌を種付けしました。紀美子さんは味噌作りだけではなく、「農家れすとらん七菜」も継いでもらいたいと考えています。

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新湯温泉旅館

吹上温泉郷は西郷隆盛も訪れた由緒ある温泉です。西園さん夫婦がよく訪れる新湯温泉旅館は、朝6時半から入浴することが出来ます。

電話:099-296-2250
入浴時間:午前6時30分~午後9時
入浴料:330円

農家れすとらん七菜

「農家れすとらん七菜」では紀美子さん、奈々子さん姉妹が作る新鮮な野菜を使った料理のバイキングが楽しめます。デザートには鹿児島の名物「からいも餅」がお勧めです。

電話:090-9594-0491
営業時間:午前11時~午後2時
定休日:水曜日

バイキング(1時間)
大人   880円
子ども  600円

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