舞台は岐阜県中津川市です。定年退職後、こんにゃく工房を始めた中嶋光春さん(61歳)と妻の廣美さん(61歳)が主人公です。
義兄からもらったこんにゃくの美味しさに感動した光春さんでしたが、作り手が高齢のため、いつしか食べられなくなってしまいました。光春さんは一念発起し、こんにゃく作りに取り組みます。定年後、自宅横に工房を構え、2012年11月「こんにゃく工房 おなか自慢」をオープンしました。
試行錯誤を繰り返しながら、おいしいこんにゃくを届けたいと励んでいる中嶋さん夫婦を紹介します。
芋の出来具合やその日の天気、湿度、水加減など、わずかな違いでこんにゃくの柔らかさが変わってしまいます。作り方はシンプルでも奥が深いのがこんにゃく作りです。中嶋さん夫婦が作る刺身こんにゃくは、トロっとしていて柔らかな食感ということから「トロコン」と名付けました。今も試行錯誤しながらこんにゃくを作っています。
中嶋さん夫婦は近所の畑を借りてこんにゃく芋を育てています。こんにゃくに使える芋になるまで約3年かかります。収穫が出来るこの時期を光春さんは今か今かと待っていました。長い間、愛情を込めて育てた芋で作るこんにゃくはひと味もふた味も違うそうです。今年も生芋を使った刺身こんにゃくが出来上がりました!!
「あじめこしょう」は中津川市の名産でもある唐辛子です。新たな特産品にしようと、あじめこしょうを混ぜ込んだ刺身こんにゃくを作ってみました。ほんのり赤く、少しピリッと辛みを感じられます。居酒屋に光春さんが以前勤めていた会社の元同僚が集まりました。あじめこしょう入り刺身こんにゃくを食べてもらいます。評判は上々のようです!
「こんにゃく工房 おなか自慢」のオープン1周年を記念して、これまでに世話になった仲間を招待し、パーティーを開きました。幾度となく試食をしてくれた方や、工房を構えるとき助けてくれた方。みんな中嶋さん夫婦が作る刺身こんにゃくの大ファンです。これからもおいしい刺身こんにゃくを作り続けていって下さい。