秋田県五城目町にある農家レストランで、支配人を務める竹田由彦さん(61歳)と、妻のヤヱ子さん(60歳)が主人公です。
由彦さんは56歳のとき、板金業を退職。その後、地元の町おこしグループに参加し、「レストランの支配人をやらないか」と話を持ち掛けられます。由彦さんは悩んだ末に快諾。2013年4月、農家レストラン『清流の森』の支配人となりました。
板金職人から一転、慣れない接客業に挑む新米支配人のお話です。
♪大きな栗の木の下に~ あるのは、農家レストラン『清流の森』です。調理室にいるのはせっちゃん、まきちゃんと、「タケ!」と呼ばれている男性。この男性こそ、支配人を務める竹田由彦さんです。由彦さんの胸元には、『ローガン竹田』の名札がついています。「老眼だからローガン」と、照れて説明する由彦さん。接客するとき、会話のきっかけになればと、由彦さん自身で考えたそうです。いつもせっちゃん、まきちゃんから厳しく指導を受けて頑張っています。
『清流の森』の現在のメニューは3種類。地元の味わいが楽しめる『清流定食』、秋田の郷土料理で丸めたごはんの入った『だまこ鍋』、そして炊き込みご飯と稲庭うどんがついた『炊き込みセット』です。『炊き込みセット』の自慢は栗ごはん。この栗は、店前の木になっていたものです。朝、由彦さんが店の掃除をしながら、拾いました。
『清流の森』には、秋の味覚がいっぱいです!
『清流の森』の営業は11月いっぱいの予定です。今年の営業日は残り少なくなり、もっと来店してもらおうと始めたのがブログです。由彦さんは、カメラを携え自転車で地域を回っています。この日は、五城目町の観光名所、『ネコバリ岩』に向かいました。目的地に着くと早速カメラを構える由彦さん。「このカメラは息子からの誕生日プレゼントなんだ」とうれしそうに話していました。
更新したブログを見て、来客が増えるといいですね!
実りの秋。由彦さんは朝から稲刈りです。両親が亡くなり、作付けを近所の方々に頼んでいましたが、自分で食べる米くらいは自分で作ろうと今年初めて植えてみました。幼少のころは農作業の手伝いをしていたそうです。当時は全てが手作業だったので、特に田植え、稲刈りには親戚中が集まり手伝いました。それはまるで祭りのようににぎやかだったそうです。待ちに待った今年の稲刈りには、長男の農さんや親戚、友人にも声を掛け、集まってもらいました。
稲刈りを終えると、皆で記念写真を撮影しました。この風景、いつまでも守っていきたいですね。
『清流の森』では月に1度『清流の森祭』を開催しています。持ち寄った農作物などの直売や、きりたんぽ、イワナの塩焼きの出店、さらにミニコンサートと催し物がたくさんあります。『清流の森』に多くの人が来てくれることを願い、由彦さんが考えたイベントです。
開会のあいさつは支配人の担当です。由彦さんは、人前で話すのが苦手なので、念入りに原稿を書いておきました。心のこもったあいさつの効果は抜群!せっちゃん、まきちゃんのバックアップもあり、店内は満席になりました。