今回の舞台は島根県益田市匹見町。京都から単身移住し、ワサビ栽培を始めた安藤達夫さん(50歳)が主人公です。
匹見町には達夫さんは鮎釣りで訪れたことがありました。その匹見町が、かつてワサビの名産地だったことを知りました。そしてワサビの講習会に参加しているうちに、新規就農を決意。仕事をしている妻の久美子さんは京都に残ることになり、単身移住になりました。そして2009年10月、ワサビ加工場『葵屋』を始めました。伝統の“匹見ワサビ”復活を目指す安藤達夫さんを紹介します。
『葵屋』には達夫さんを手伝う“相棒”がいます。ワサビの講習会で出会った木暮貴之さん(38歳)です。ふたりは標高1000メートルの山の上に茂る畑ワサビを収穫します。そのときは、地元のお母さんたちも手伝いに来ます。畑ワサビは主に加工用で、練りワサビなどに適しています。また達夫さんと木暮さんは、谷ワサビも育て始めました。水分を吸い上げ、常に湿っている特性を生かし、粉砕した瓦をワサビ田に敷き詰め栽培します。ふたりは“匹見ワサビ”の復活を目指しながら、地域の活性化を願っています。