今回は、秋田県三種町が舞台です。横浜市から移住し、農園レストランを始めた山本智さん(58歳)と妻の眞紀子さん(55歳)が主人公です。
智さんは海外赴任時に食べたイタリア料理に感動し、料理を作って家族に振る舞うようになりました。50代が近くなると、"人生の後半戦"について考えるようになり、レストランを開く企画書を作成しました。そして、故郷秋田の三種町に移住先を決め、自宅兼レストランを建築。2011年7月に「農園りすとらんて ハーベリー」をオープンしました。ヤギのミルクで作るプリンや地元の食材を使ったイタリア料理が「ハーベリー」の自慢です。
田園風景が広がる三種町で、企画書通りにレストランを始めた山本さんご夫婦を紹介します。
レストラン「ハーベリー」では、地元の漁師から直接仕入れる海の幸や、希少な品種を交配させた豚の肉など三種町ならではの食材を使用しています。「何もないけれど、いい所だ」と三種町の人々は口をそろえていましたが、移住してみるとたくさんの"宝物"であふれていることを知りました。
「ハーベリー」は、智さんと眞紀子さんが二人で切り盛りしているため、予約制での営業です。前菜からメイン料理まで、一品ずつ丁寧に調理します。地元の農家の方が昼休みに利用することがあります。また車で1時間かけて食べに来る人がいるほど、智さんの本格的なイタリア料理は評判になっています。
山本さんご夫婦は、ヤギの世話をしています。ヤギを飼うことは企画書に記してあり、ヤギはご夫婦にとって生活するうえで大切なパートナーです。「ハーベリー」ではヤギのミルクで作るプリンが人気です。毎朝、眞紀子さんが作るのですが、少量しかミルクを絞らないため、数量限定のスイーツです。
山本さんご夫婦は、移住当初からお世話になっている方々が集まる会合に出席しました。そして三種町の特産品、じゅんさいをしゃぶしゃぶにして食べてみました。酢の物などに使われることが多いじゅんさいの新しい食べ方に地元の人たちも感動しました。三種町では発見することがたくさんあります。