今回の舞台は、兵庫県南あわじ市です。3年前、南あわじ市のリゾート型分譲地に移住し、タマネギの栽培を始めた相原桂二さん(54歳)と、自宅で雑貨店「smicco(スミッコ)」を開いた妻の由美子さん(52歳)が主人公です。
大阪で運送会社に勤めていた桂二さんは、40代のころから田舎暮らしをしたいと思うようになりました。「50代ならば、失敗してもやり直しできる」―相原さんご夫婦は淡路島の土地を購入し、桂二さんは定年を待たず51歳で会社を退職。夫婦で淡路島に移り住みました。移住後、桂二さんは淡路島の名産であるタマネギの栽培を始め、由美子さんは自宅で大好きだった雑貨の店をオープンしました。
明るく元気な夫婦が50代で始めた輝き満ちあふれるセカンドライフを紹介します!
移住後、1年間の農業研修を積んだ桂二さんは、350坪の畑でタマネギをはじめ10種類ほどの野菜を育てています。雑貨店「smicco」の定休日には夫婦そろって収穫します。タマネギはそのままでも食べられますが、タマネギ小屋に干すことで、甘味が一層増し、色つやも良くなります。タマネギには個性があると話す桂二さん。収穫の喜びをかみしめています。
由美子さんが始めた雑貨店の名前は「smicco(スミッコ)」です。「そっと片隅に置いても存在感がある」そんな、雑貨への思いが込められています。店の中に並ぶのは可愛いらしい雑貨の数々。由美子さんが集めた世界各国の小物や、由美子さん手作りの品々です。雑貨店を開いたことで、友達も増えました。「smicco」にはいつも、由美子さんたちの笑顔があふれています。
「smicco」以外にも由美子さんの手作り雑貨を販売してくれている場所があります。淡路島への移住を支援している「あわじFANクラブ」が運営する交流施設「宙-おおぞら-」です。相原さん夫婦が移住してきたときにお世話になったのが、事務局長の赤松清子さんです。桂二さんが研修を積んだ小林農園を紹介してくれました。小林農園の方とは研修が終わった今も交流は続いています。たくさんの出会いに恵まれた相原さん夫婦です。
自分で作った野菜を自分の手で直接届けたい―農業を始めた時から桂二さんはそのことを目標にしています。この日は、夫婦の故郷、大阪で移動販売を行います。桂二さんは自慢の野菜を紹介しながら買い物客に手渡していきます。目標への第一歩を踏み出し、着実に前に向かって進んでいます。