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【3月23日放送】
楽園の住人
弥生の四 兵庫・篠山市
〜夢見る男5人の隠れ家そば〜

今回の舞台は、兵庫県篠山市。
「仲間たちと集うための“隠れ家”を作る」そんな夢をかなえた、藤本定一さん(61歳)をリーダーとする、5人の仲間が主人公です。40年前に青年団で出会った5人が、山を切り開き、コンテナを重ねて作った“隠れ家”が『時夢館(タイムハウス)』です。
5人は「退職後の5人の居場所にしよう」と、『時夢館』で土日、祝日に営業するそば店『ねじき蕎麦』を開きました。
熱い友情で結ばれ“隠れ家”『時夢館』で、いつまでも夢を追い続けている5人を紹介します。

土日、祝日、“隠れ家”『時夢館』でオープンする『ねじき蕎麦』。店名はこの地域の古い地名から付けました。コンテナの中は木の温もりが感じられるたたずまいです。そばを打つのは『時夢館』のリーダー“さーやん”こと藤本定一さんです。他の4人の仲間も交代で持ち場を担当します。メンバーは、トラックドライバーの“かーやん”こと前川一幸さん。兼業農家の“とっさん”こと林敏夫さん。劇団の美術部門に勤める“おしげさん”こと清水茂さん。そして大工の“たっちゃん”こと清水辰夫さんです。みんな楽しく頑張っています。

ある日曜日、普段は営業日ですが『ねじき蕎麦』を臨時休業にしました。日帰りの研修旅行のためです。開店から4カ月、まだ黒字にはなりませんが、5人が20代から続けている一万円貯金を使い、淡路島に向かいました。淡路島の料理店ではふぐのフルコースを味わいました。お腹を満たした後は、猪名川町の『道の駅 いながわ』にある『そばの館』を訪ねました。ここでは本格的な十割そばが食べられる上、そば打ちも学べます。“さーやん”がそば打ちを学ぶため足繁く通い詰めた場所でもあります。更においしいそばを目指して、5人の仲間たちは特別に厨房を見学させてもらいました。師匠のそばをいただいて、充実した研修旅行になりました。





『ねじき蕎麦』では女性たちの助けが欠かせません。5人の家族や友人たちがボランティアで手伝ってくれます。閉店後の店内で女性たちが始めたのは針仕事。店頭に掲げる布看板を作ります。
縫いあがった布に文字を書くのは、舞台美術の仕事をしている“おしげさん”です。これまでにも店に飾る絵やチラシのイラストなども描きました。「味」のある“おしげさん”の文字で『ねじき蕎麦』の店頭を飾る素敵な布看板が完成しました。

木製の看板を作ってきてくれたのは地元で木工房を開いている小谷本嘉人さんです。いつも『ねじき蕎麦』を応援してくれている小谷本さんは5人にとって兄貴の様な存在です。看板に取り付けたのはフクロウ。『時夢館』の5人をイメージして小谷本さんが作りました。“おしげさん”の布看板も掲げられ、『時夢館』の店頭がにぎやかになりました。

『ねじき蕎麦』の応援団は他にもいます。この日、“さーやん”“かーやん”と女性3人が訪ねた隣の三田市の店には料理人の藤木竜一さんがいます。自分たちで育てた野菜の天ぷらを新たにメニューに加えたいと思い、おいしい天ぷらの揚げ方を教わりに来ました。藤木さんは“さーやん”の長男、健太さんの高校の同級生でした。長男、健太さんが結び付けてくれた、子弟関係。新しいメニューの誕生が楽しみです。

『ねじき蕎麦』を訪れる人たちに春の景色を楽しんでもらおうと考えた5人。2階のテラスに、古い臼を利用したテーブルとカウンターテーブルを作りました。日々、変化していく『時夢館』に完成はありません。「夢がどんどん増えていく」と話すのは“たっちゃん”。完成しない男たちの“隠れ家”。5人はこれからも夢を追い続けます。

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丹波伝統工芸公園
立杭 陶の郷

篠山市今田町には、丹波焼の窯元が約60軒あります。その窯元の作品が一堂に並ぶ『立杭 陶の里』は丹波焼を「見る」「体験する」ことが出来る総合施設です。
800年の伝統を感じてみてください。

TEL:079-597-2034
開園時間:
午前10時〜午後5時
(10月〜3月)
午前10時〜午後6時
(4月〜9月)

入園料:200円(高校生以上)

ねじき蕎麦

営業は土日と祝日。
4月からは金曜日も営業します。
地下からくみ上げたおいしい水で打った、十割そばがいただけます。

TEL:079-597-3364
営業:土・日・祝日
(4月より金曜も営業)
※予約は受け付けていません

ねじきそば(冷・温):800円

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