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【1月26日放送】
楽園の住人
睦月の四 鳥取・東伯郡北栄町
〜町を照らす 和紙あかり〜

鳥取県東伯郡北栄町が今回の舞台です。かつて宿場町として栄えた“由良宿”であかりのギャラリー兼アトリエ「遊楽隣工房(ゆらりんこうぼう)」を開いた進木富夫さん(67歳)が主人公です。富夫さんが作るのは木のツルを骨組みにし、和紙を張った「和紙あかり」。やわらかな和紙のあかりは見ているだけで癒やされます。
教員の仕事を退職後、趣味であかり作りを始めた富夫さん。家の中が作品でいっぱいになるほど夢中になり、妻のいく子さん(61歳)も呆れ気味です。一方、その作品の魅力を知った人たちから「作り方を教えてほしい」と頼まれ、2010年に「和紙あかり」の工房をオープンしました。現在、定期的に「和紙あかり」教室を開き、たくさんの生徒が訪れています。
富夫さんのもう一つの目的は、多くの人を由良宿に集めて、町を活性化させること。和紙あかりを楽しむ仲間と共に、地域も明るく照らしている富夫さんです。

街道沿いにある「遊楽隣工房」。定期的に開かれる教室は、毎回多くの生徒でにぎわいます。富夫さんが準備したツルの骨組みに好みの和紙を張って完成させる生徒もいれば、ツルを思いのままに切りつなぎ、骨組みから作る熟練の生徒もいます。あかりを灯した時の感動、そして世界に一つだけの作品という魅力。皆さん、すぐに和紙あかり作りにハマってしまったそうです。

生徒が和紙を張る骨組み。その多くを富夫さんが作りますが、ベテラン生徒の中にも協力者がいます。それが81歳の田中さん。骨組み作りだけでなく、ツル取りの名人でもあります。田中さんと一緒にツル取りに出かけた富夫さん。すると…そこはお宝の山!曲がりくねった天然の造形美を持つツルを発見し、2人とも少年のようにはしゃいでいました。

和紙と骨組みを工房から持ち出し、様々な場所で出張教室も開いています。この日は、富夫さんの故郷でもある関金町で教室を開催しました。好みの骨組みと和紙を選び、和紙を骨組みに張っていきます。ほとんどが初心者の方々でしたが、センスは抜群!約3時間でオリジナルの和紙あかりが完成しました。世界にただ一つ、自分だけのあかりにみんな笑顔になっていました。

最初は富夫さんのあかり作りに没頭する姿に半ば呆れ気味だった妻のいく子さん。しかし、今では街のために尽力する富夫さんの活動を認め、応援しています。ただ、いく子さん唯一の不満が、富夫さんが忙しすぎるため一緒に旅行に行く機会が減ってしまったこと。富夫さん、近いうちに夫婦水入らずの旅行を実現させて下さいね!

最近、新たな活動を始めた遊楽隣工房。それが工房から少し離れた場所にある空き店舗を利用した“あかり場”です。“あかり場”は和紙あかりの展示場でもあり、休憩やおしゃべりが楽しめる地域の方の憩いの場。利用料は無料です。「寂しくなった通りを少しでも明るく、元気にしたい!」と願う工房の人たち。由良宿を明るくにぎやかにしています!

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遊楽隣(ゆらりん)工房

工房内に飾られている「和紙あかり」。見ているだけでとても癒やされます。
初めての人でも3時間ほどであかりを作ることが出来ます。
世界にたった1つだけの和紙あかり作りに、チャレンジしてみては?

TEL:0858-37-4633
問合せ時間:午後6時〜午後8時

教室開催日:
火曜・木曜・第4土曜・日曜

あおや和紙工房

鳥取県の特産品「因州和紙」の店。
店内には色とりどりの和紙はもちろん、レターセットやブックカバーなど可愛い和紙の小物も並びます。
体験工房もあり、紙すきが体験できますよ!

TEL:0857-86-6060
開館時間:午前9時〜午後5時
休館日:月曜

紙すき体験 500円

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