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【1月19日放送】
楽園の住人
睦月の参 佐賀・唐津市
~棚田で開いた古民家そば店~

今回の舞台は佐賀県唐津市。市の南に位置する相知町の山間に広がるのは、国の重要文化的景観に選定された“蕨野の棚田”。そのふもとで「そば処 和らびの」を営む百武兵衛さん(62歳)と妻の眞己子(56歳)さんが主人公です。
休耕地を増やさぬようにと棚田でそばを育てている兵衛さんと眞己子さん。
美味しいそばで地域を元気にしようと頑張っているご夫婦を紹介します。

見渡す限り広がる棚田、大地からの恵みを生む優美な姿。蕨野地区には、江戸時代から昭和初期までに開墾した石積みの棚田が広がっています。中には日本一の高さを誇る8.5mの石積みもあります。先人たちが力を合わせ、苦労して作った“蕨野の棚田”の歴史を知ってもらいたいと、兵衛さんは「和らびの」のお客さんに棚田を案内しています。

朝10時、兵衛さんのそば打ちが始まりました。「和らびの」のそばは、そば粉10につなぎ1の割合で打っていきます。そば打ちが終わると次は眞己子さんのお手伝い。以前は全く台所に立ったことがなかった兵衛さん。味付けや計量は全て眞己子さんにおまかせです。料理が上手な眞己子さんにいつも助けられています。兵衛さんの手打ちそばと眞己子さんの手料理が並ぶそば御膳ができました。

この日いらっしゃったのは「相知ハーモニカメイト」の方々。いつも「和らびの」を利用しています。皆さんは病院や老人保健施設などで演奏活動をしています。食後はいつも演奏会になります。この日の課題曲はペギー葉山さんの「学生時代」です。
“皆さんが来る時には、気兼ねなく演奏してもらえるよういつも貸し切りにするんです”と兵衛さん。昼下がりの「和らびの」に楽しいハーモニカの音色が鳴り響いていました。



夕方、地元相知町の交流文化センターでは兵衛さん指導による、そば打ち教室が開かれていました。道具の貸し出しと食材費込みで受講料は一人1000円。生徒さんは町の広報誌で募集しました。地域活性化のイベントで、いつも大勢の人たちにそばを振る舞っている兵衛さん。こういったそば打ち教室を開くことでそば打ちができる地元の仲間を増やしたいと思っています。そば打ち仲間の輪、どんどん広がると良いですね。

蕨野の公民館に集まったのは、兵衛さんとともに“蕨野の棚田”でそばを育てている仲間たち。ひと月前に収穫した新そばを、そば打ち経験のないメンバーで打ちます。この日は、兵衛さんだけでなく眞己子さんも指導にあたりました。この新そばを振る舞おうと、兵衛さんたちが招いたのは蕨野地区に住むお年寄りの皆さん。“蕨野の棚田”で大事に育て、打った新そばは、大好評!そばの丼から立ち上る湯気の向こうにたくさんの笑顔があふれました。

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蕨野棚田直売所

「蕨野の棚田」にお越しの際は、ぜひふもとの直売所へお立ち寄りください。
「そば処 和らびの」のおにぎりにも使われている、山からの澄んだ水で育った美味しい棚田米が購入できます。

TEL:0955-51-8312
(唐津観光協会相知支所)
営業時間:
午前10時~午後4時

棚田米 蕨野
5キロ:3150円
10キロ:6300円

そば処 和らびの

「そば処 和らびの」では、兵衛さんの打つそばと、眞己子さんの手料理がならびます。おすすめは“そば御膳”。手打ちそばを中心に地元野菜を使った料理が並びます。
全部で24席、1日4組限定の完全予約制なので、お越しになる前日までに電話で予約をお願いします。

TEL:0955-62-4780
営業時間:
午前11時30分~午後2時
午後6時~午後10時
(完全予約制)

そば御膳(コーヒー付き)1680円

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