福岡県宮若市が舞台。定年退職後、自宅を増築し手打ちうどんの店『余白』を始めた榎本芳江さん(62歳)が主人公です。29歳で離婚、女手ひとつで娘を育て上げた芳江さん。59歳の時に11歳年下の和治さんと再婚しました。その後、脳梗塞を患い右手にまひが残った芳江さん。リハビリとして始めた“粘土をこねる作業”が、芳江さんをうどんの世界へと導きました。粘土が小麦粉に替わり、独自に研究を重ね、コシがありながらも軟らかいうどん作りに成功。「60歳からの人生の余白をうどんで埋めたい」と毎日うどん作りに励みながら、楽しく過ごす榎本芳江さんを紹介します。
注文を受けてからうどんをゆで始めるのが芳江さん流。「やわらかめの方がおいしい」と麺を見ながらゆでていきます。ゆであがりを待つ間にお客さんが注文するのは“ワサビ入りいなり寿司”。芳江さんのオリジナルメニューです!常連客も多く、アットホームな雰囲気が店内に漂っています。
芳江さんがインターネットで呼びかけ主催した“うどん打ち体験イベント”をきっかけに知り合った仲間たち。それ以来、何かイベントがあると集まりみんなで楽しく過ごしています。これも芳江さんの『人生の余白』を楽しむ1つです。
芳江さんが30年以上続けている書道教室。娘を育てていく中で生活を支える糧にもなっていました。老若男女、幅広い年齢層の生徒たちでにぎわっています。長女・泰子さんも一緒に習い、「いつかはこの書道教室を継いでほしい」と思っている芳江さんです。
オープン1周年を記念して開いたパーティー。日頃、お世話になっている方や元同僚を招き、腕によりをかけて作った料理を振る舞いました。今年の冬から新たなメニューに加えたいと考えていた『かも南蛮うどん』は評判も良く、近々新メニューとして登場する予定です!