今回の主人公は、岡山県高梁市で
「高梁紅茶」を製造販売している藤田泉さん(60歳)と京子さん(60歳)です。
「ゼロからのモノづくりがしたい。」
会社勤めを続ける中で、そんな思いが募った泉さん。44歳の時、周囲が猛反対する中、京子さんの故郷で新規就農。その後、地元の農家グループに誘われ紅茶作りを始め、2年前から夫婦で「高梁紅茶」を引き継ぎました。
そんな藤田さんご夫婦の第二の人生を紹介します。
♪夏も近づく八十八夜~と歌われますが、この時期にお茶の葉を刈る藤田さんご夫婦。実は紅茶と緑茶は同じ茶葉から出来るのです。
地元のお茶農家さんから分けてもらっているこの茶葉で、
渋みが少なく優しい味と香りの「高梁紅茶」は生まれます。
同じ茶葉から生まれる紅茶と緑茶の違いは、加工法にあります。
茶葉を刈り取った後、蒸して発酵を抑えたものが緑茶。
紅茶は、茶葉を約1日干して水分を取り除き、よくもんでから発酵させます。
こういった加工の知識は、静岡に住む紅茶作りの第一人者、村松さんから学びました。今でも紅茶が出来ては村松さんに送り、評価してもらっています。これからも楽しみな高梁紅茶です。
ご夫婦が紅茶の納品に向かったのはかつて銅山で栄えた高梁市成羽町吹屋地区。ベンガラの鮮やかな赤い色の建物が並ぶ町です。紅茶の販路は、泉さんが自ら交渉し開拓。今では岡山県内のレストランや土産店など40カ所で売っています。
「高梁紅茶を通じて、高梁市のPRになれば」「紅茶を売ることで、お世話になっているお茶農家さんの力にもなれる」と、地域おこしにも力を入れている泉さん。この日訪れた納品先のホテルでは高梁紅茶は完売!高梁紅茶とともに、高梁の名がどんどん広まっているようですね。
自宅のログハウスのデッキで恒例のバーベキューです。集まったのは藤田さん夫婦をいつも支えてくれている近所の人たち。一緒に地域おこし活動もする大切な仲間です。
この日は、京子さんが高梁紅茶と、名産のぶどうを使って紅茶ゼリーを作りました。これには皆さん大満足!
これからも、温かい仲間たちと高梁を盛り上げていってください!