フルーツ作りが盛んな町、和歌山県かつらぎ町が舞台。かつらぎ町にある「天野の里」の美しい風景に魅了され移住、手作りパンが評判のカフェを始めた中谷潔さん(60歳)と妻の麗子さん(58歳)が主人公です。好きなことを存分に楽しみたいと、53歳のときに早期退職した潔さん。数々の地域を回って見つけた「天野の里」に、店舗兼自宅を1年半かけてこつこつ建築しました。そして2006年10月パン&カフェ「思季うらら」をオープン。窓から見える田園風景を楽しみながら、潔さんが作るパンや料理を味わうことができるカフェです。美しい里山でカフェを営む中谷さんご夫婦の日常をご紹介します。
潔さんが丹精込めて作る天然酵母のパン。「思季うらら」の人気商品です。天然酵母の発酵に約14時間を要するため、パンの仕込みは営業日の前日から始めます。「好きなことは、自分でやるべき」と考える妻の麗子さんはパン作りに口出しすることはありません。潔さんは満足いくまでパン作りを追求しています。
「思季うらら」の営業日。たくさんの人たちが来店しました。潔さん手作りの天然酵母パンは、売り切れになるほど大人気。小麦本来の味がしっかりしているパンにお客様も大満足です。「思季うらら」で最大の楽しみは窓から望む田園風景。美しい景色を眺めながら食べる潔さん自慢のパン。皆さんホッと一息、癒やされています。
近所の方々を招き、新作パンの試食会を開きました。作ったのは天野の里で収穫した米を練りこんだ「ごはんパン」。地元の食材を新しい形に加工した新作パンは近所の方々にも大好評。これから収穫される新米を使って作りたいと意気込む潔さんです。
天野の里を散歩する中谷さんご夫婦。この地域のホッと安心できる明るい雰囲気にひかれ、移住を決意しました。この日訪れたのは、「二ツ鳥居」。鳥居の近くには展望台があり、天野の里を一望できます。美しい景色を前に、ついつい時間を忘れてしまいます。