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【9月1日放送】
楽園の住人
長月の壱 愛媛・岩城島
~瀬戸内の新米ファーマー~

瀬戸内海に浮かぶ愛媛県上島町の岩城島が舞台。主人公は東京から岩城島に移住し、2010年に新規就農した小田祐一郎さん(55歳)と照代さん(47歳)ご夫婦です。53歳でオフィス機器の会社を早期退職した祐一郎さんは、新規の農林漁業従事者を支援する上島町の定住促進事業を活用し、2年間の実習を続けてきました。そして今年7月、研修期間が終了し、農家として独り立ちする日を迎えました。先輩や仲間、そして家族に叱咤激励され、祐一郎さんは新たな一歩を踏み出しました。田舎暮らしへの憧れの原点は「子どもの頃の夏休みの思い出だ」と語る祐一郎さん。少年のような満面の笑顔で島暮らし満喫中です♪

定住促進事業の研修期間が終了し、農家として独り立ちした祐一郎さん。現在、7カ所の農地で柑橘類や野菜、米を栽培しています。収穫物は島の直売所の他、宅配販売をしています。しかしまだまだ農業だけでは生活ができません。特産品のレモンをはじめとした柑橘類は苗木を育てている最中。それらが収穫できるようになれば、生活のめどが立つそうです。たくさんの実りを期待し、祐一郎さんは我が子のように小さな苗木を育てています。

釣り仲間の泉本正さん(58歳)が祐一郎さんを海に連れ出してくれました。狙うのはアジです。泉本さんは大阪でサラリーマンをしていましたが45歳でUターン。現在、半農半漁の暮らしを楽しんでいます。生まれ育った岩城島をもう出る気はないと笑顔で答える泉本さん。次々とアジを釣る祐一郎さんも笑顔が絶えません。移住して2年、子どもの頃から憧れた田舎暮らしを、自然豊かな岩城島で楽しんでいます。

役場勤めの照代さんと高校生の桃香さん(17歳)と家族3人揃って夕食です。食卓には自家製の野菜と祐一郎さんが釣ってきたアジの刺し身が並びます。食材を買うことはほとんどないそうです。再婚して、高校生の娘さんができた祐一郎さん。「少しは大人にならなきゃならない」と、ここでも少年のような笑顔でちゃめっ気たっぷりです。毎日、夕食を共にし、おしゃべりを楽しむ時間が何より幸せだと祐一郎さんは言います。

土日は役場が休みなので照代さんも畑仕事を手伝ってくれます。祐一郎さんは、二人で農作業できるので週末を楽しみにしています。畑仕事が終わると、海を眺めながら休憩です。波の音やそよぐ風を頬で感じながらの時間は、疲れた身体を癒やしてくれます。瀬戸内ののんびりとした島時間の中で、祐一郎さんは、穏やかな農的島暮らしを満喫しています。

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上島町定住促進事業

上島町には、新たな農林漁業の担い手の確保を目的とする定住促進の支援制度があります。
1週間のワーキングホリデーから月単位のお試し就業研修、年単位のインターン事業と、多様な受け入れ方法が準備されています。

上島町役場 定住促進事務局
電話:0897-75-2500
問い合わせ時間:午前8時30分~午後5時15分
平日のみ

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