埼玉県深谷市で農業を始め、野菜の直売所を営む大川裕且さん(64歳)と妻の節子さん(56歳)が主人公。
裕且さんは百貨店勤務時代に自宅で食べる分の野菜は自分で作ろうと、野菜作りを始めました。やがて野菜を同僚に配ったところ大好評。定年後は本格的に農業を始めようと思い、農業大学校に通います。共働きだった節子さんも退職し、裕且さんの作業を手伝うようになりました。こうして朝採りにこだわった野菜直売所「大川ファーム深谷」が誕生しました。
朝6時、裕且さんと節子さんはとうもろこし畑へ出かけました。とても甘く、なんと生でも食べられるとうもろこし、「味来」の収穫です。「大川ファーム深谷」では、関東エリアならば朝採りの新鮮野菜をその日のうちに届けることができます。今年は台風の影響で倒されてしまったとうもろこしですが、品質も味も大丈夫。きっとお客さんも喜んでくれるはずです。
野菜を持ってやってきたのは深谷駅近くにある七ツ梅酒造跡。裕且さんは跡地内にある映画館「深谷シネマ」に朝採れた野菜を置かせてもらっています。映画を観終わったお客さんが野菜を買って帰る。一見、不思議な光景ですが、「深谷シネマ」ではこれが日常なんです。また同じ敷地内にある食事処「ててて亭」でも新鮮野菜を購入することができます。
裕且さんには畑の師匠が何人もいます。この日訪ねたのは近所に住む宮本吉弘さん。トラクターをはじめとする農機材を借り、自由に使わせてもらっています。家の裏に住んでいるのは宮本和一郎さん。大学校では野菜作りの基礎を学びましたが、宮本さんからは実践するにあたっての知恵を教えてもらいました。周りの師匠の支えがあってこその「大川ファーム深谷」です。
人手が足りない時は大川家みんなで作業をします。この日は裕且さん、節子さんだけでなく、長女と次女夫婦も一緒にコマツナの種まきをしました。裕且さんの教えをしっかり実践している長女のめぐみさん、自由気ままにまく次女の未佳さん。にぎわいながら種をまく大川家の皆さん、とても楽しそうです。