数々の歴史の舞台となり、異国情緒あふれる長崎市が舞台。長崎市現川町(うつつがわまち)で食事処「現川庵 花季(はなこよみ)」を営む井村啓造さん(65歳)と妻の佳代子さん(60歳)が主人公です。現川町で出会った古民家を気に入り、予約限定の料理屋を始めた井村さんご夫婦。料理好きの佳代子さんが作る家庭料理は好評で、一度食べてリピーターになるお客様が後を絶ちません。
さらに啓造さんは、町歩きガイドになるための勉強や、自治会の活動などで大忙し。お客様にふるさとのおいしい料理を提供したいと、料理屋を営む井村さんご夫婦を紹介します。
「現川庵 花季」のランチメニュー「花季御膳」は、50品目の食材を使い佳代子さんが手間暇かけて作っています。ご近所さんから分けてもらったホウレン草など、たくさんの野菜を使った料理には、野菜のおいしさを知って欲しいという佳代子さんの思いが詰まっています。どれもこれも、佳代子さんの技が光る自慢の逸品です。
営業日の朝、啓造さんはお店の裏に住む小柳さんの元を訪ねます。小柳さんはニワトリを飼っていて、お店で使う卵料理用に分けてもらっています。放し飼いのニワトリが産んだ有精卵の卵は、小ぶりですが味が濃厚だと好評。お店が出来て周囲が明るくなったと、小柳さんは喜んで井村さんご夫婦に協力してくれています。
この日、普段から井村さんご夫婦を応援してくれている友人が集まり「花季」の一周年記念パーティが開かれました。実は「花季」では一日一組限定で夜の宴会も受け付けていて、毎回、佳代子さん特製の大皿料理が並びます。この日も、おいしい料理とおいしいお酒で大いに盛り上がりました。
長崎市を案内するガイドになろうと勉強中の啓造さん。この日は、グラバー園を先輩ガイドに案内してもらい、どうすればお客さんを楽しませられるのかを学びました。長崎への愛なら誰にも負けない啓三さんが、実際にガイドをする日も近そうです。
長崎市で生まれ育ち長崎が大好きな啓造さん。終戦後、父・學さんが植え始めた千本桜を守ろうと、60年近くたった今も桜の植樹を続けています。現在700本の桜を1000本にしたいと、仲間たちと長崎のために活動を続けています。